「檜扇」蔵出し 新宮市・熊野速玉大社で
2023年07月04日 19時25分
和歌山県新宮市にある世界遺産の熊野速玉大社で、無病息災を願って今月14日に開催される恒例の扇立祭で神前に供えられるヒノキの扇「檜扇」7本がきょう、虫干しのため蔵出しされました。
檜扇は、薄いヒノキの板に松竹梅やシラサギなどが描かれ、金箔や銀箔が施されています。
祭りでは、高さが1・5メートルがある大型の扇1本が本殿の前に、高さが80センチの扇6本は社殿の6カ所に立てられます。
新型コロナウイルスの影響で、祭りは2020年から神事だけを実施してきましたが、ことしは関連のイベントなども開かれることになっています。
蔵出しをした26歳の巫女の女性は「通常通りできてうれしい。例年の活気が戻るようにという願いを込めて作業しました」と話しました。
祭りで神前に供えられる7本の扇は1964年に作られた複製品で、大社では室町時代のものとされる国宝の檜扇11本を保管しています。