和歌山県・万博「和歌山ゾーン」の出展基本計画を策定

2023年06月08日 10時35分

政治社会

和歌山県は、2025年「大阪・関西万博」で、県の魅力を発信するパビリオン「和歌山ゾーン」の出展基本計画を策定し、きょう(8日)記者会見で発表しました。

「和歌山ゾーン」のイメージ図(※和歌山県提供)

大阪・関西万博で、和歌山県は、関西広域連合が会場内に設置する関西パビリオンのブースに「和歌山ゾーン」を出展します。

出展テーマは「和歌山(わかやま)百景(ひゃっけい)霊性(れいせい)の大地―」で、神話の時代から神々が(しず)まる特別な場所に根付いた、宗教や身分などの違いに関わらず、すべてを受け入れて融合・共存させる精神文化を、日本の「持続可能な世界」のモデルとして全国や海外に発信します。

面積251平方メートルのブース内には、紀伊山地の巨木をイメージしたいくつもの映像タワー「トーテム」を設置し、東京大学先端科学技術研究センターの最新技術で県内の様々な風景や文化などを魅力的に表示します。

また、中央部分のステージでは「和歌山の今を生きる人」に焦点を当てて、パフォーマンスやトークショーなどが繰り広げられます。

さらに、飲食が可能な「カウンターバー」も設置され、和歌山の食の魅力を気軽に味わえるようにします。

また、ユニバーサルデザインや多言語にも対応し、車椅子の人が動きやすい空間や、超指向性スピーカーで目の不自由な人が音で空間を楽しめる仕掛け、それに翻訳システムの導入などを計画しています。

県の基本計画によりますと、集客目標は30万人で「“上質”のつまった和歌山」をコンセプトに掲げ、今年度(2023年度)からただちに建設や広報活動に取り組むとしています。

県では、和歌山ゾーンの今後の構築について、有識者による助言グループ「和歌山未来創造プラットフォーム」の文化・芸術ワーキングリーダーで、東京大学先端科学技術研究センターの吉本英樹(よしもと・ひでき)特任准教授を構築総合ディレクターに迎え、準備を本格的にスタートします。

和歌山ゾーン構築総合ディレクターに就任した東京大学の吉本英樹特任准教授(6月8日・和歌山県庁)

吉本ディレクターは「和歌山の自然・産業・文化ひとつひとつを“上質な和歌山”として万博で表現したい。私自身も和歌山市出身で、このタイミングで担当できるのは光栄の極み。万博が和歌山の観光・産業が上向く契機になるよう、その一助となりたい」と意気込みを語りました。

和歌山県の岸本知事

岸本(きしもと・)(しゅう)(へい)知事は「吉本さんと県職員が作り上げた基本計画は現段階ではベストだと思う。県民総出で参加し、子どもからお年寄り、海外の人も含めて、上質な和歌山を再発見してもらい、終了後もレガシーとして和歌山の魅力を国内・海外に発信したい」と話しています。

大阪・関西万博は、2025年4月13日から10月13日まで、大阪市の(ゆめ)(しま)で開催されます。

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