【新型コロナ】5類移行・和歌山県の対応きまる
2023年04月28日 19時29分
新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが、来月(5月)8日から、季節性インフルエンザなどと同じ「5類」に移行することが決まったことを受け、和歌山県も、きょう(28日)開いた対策本部会議で、政府の決定に沿って、5月8日以降、医療費の自己負担の発生や、感染者の全数把握の停止などの対応を決定しました。
対策本部会議は、きょう午前9時に県庁南別館で、本部長の岸本周平知事をはじめ県の幹部職員が出席して開かれ、2020年2月から3年にわたる県内の感染状況や検査体制、県内事業者への支援などのまとめが報告されました。続いて、来月8日の5類移行後の県の対応について確認しました。
医療提供体制では、外出自粛の要請はなくなり、感染者の全数把握は、週に1度、インフルエンザと同じ県内49の医療機関での定点観測に代わり、県のウェブサイトで公表されます。
全額公費負担だった医療費は自己負担が発生しますが、コロナ治療薬の投与は無料、入院医療費は最大2万円補助されます。
入院調整は、県の調整本部から保健所へ移行し、7月1日からは順次、医療機関同士での調整になります。重症や中等症の患者に対応するため、県では36病院の291床を確保しつつ、新型コロナの診察が可能な医療機関を増やし、秋にはすべての医療機関での受け入れを可能にする方針です。
一方、高齢者施設の感染拡大防止のため、施設職員への検査キット配布を継続するほか、一般向けのマスクや手の消毒などの感染防止への呼びかけも続け、感染者の外出自粛の期間も「発症翌日から5日間かつ、症状が治まって24時間程度経過するまで」に改めます。
学校関係は、文部科学省の方針が提示され次第、県教育委員会から県内の各学校に通達されます。
そして、対策本部会議はきょうで終了し、5月8日に廃止されることになりました。
岸本知事は「元の生活に戻ることで、経済を含む様々な取組の活発化を期待する。一方、高齢者や疾患がある人への感染対策を継続し、できる限り幅広く治療を受けられる体制を作りたい」と話しています。
県では、これまで発表していた「県民の皆様へのお願い」を廃止しますが、関西広域連合が策定した「関西 新たな健康生活宣言」に沿った呼びかけと、新型コロナについてQ&A方式で対応をまとめたものを、5月8日までに発表することにしています。