【衆院補選】日本維新の会・林佑美さん初当選「夢のよう」
2023年04月24日 03時06分
衆議院和歌山1区の補欠選挙は、きのう(23日)投票が行われ、即日開票の結果、日本(にっぽん)維新の会の新人で元・和歌山市議会議員の林佑美(はやし・ゆみ)さん41歳が初当選しました。
和歌山市選挙管理委員会が、昨夜11時半に発表した開票結果は次の通りです。敬称は省略します。
当選 林佑美(はやし・ゆみ) 維新・新 6万1720票
門博文(かど・ひろふみ) 自民・元 5万5657票
国重秀明(くにしげ・ひであき) 共産・新 1万1178票
山本貴平(やまもと・たかひら) 政女・新 1476票
林さんは、当選確実の速報が流れた昨夜11時頃、和歌山市のホテルで記者会見に臨み「知らせを聞いて夢のようです」と声を詰まらせました。
林さんは、「この保守王国の和歌山で維新が1議席を獲ったことは、いままでの古い政治を新しく変えてほしいという有権者の強い思いがあったから。企業・団体からの支援を受けずに選挙を戦い、どこかに配慮した政治ではなく、一人一人の気持ちをしっかり受け止めた政治を訴えてきたことに期待が寄せられた」と述べました。
その上で、今後、真っ先に取り組む課題として、教育の無償化を挙げ、「私も3人の子育てをする中で、教育費は大きな負担になっている。2人目、3人目の子どもを断念したり、大学や塾に通わすことができない家庭がたくさんある中で、どんな家庭に生まれても教育を受けられる社会をつくりたい」と述べました。
さらに林さんは、「必ずこの和歌山で、誠実でクリーンな、しがらみのない政治で皆さんの期待に応えていくので、温かい目で応援してください」と呼びかけました。
同席した日本維新の会の馬場伸幸(ばば・のぶゆき)代表は「まだまだ小さな勢力だが、一致団結すればアリもゾウを倒せることを証明できた。国会で維新スピリッツをさらに広げて、政府・与党に不満を持つ国民の期待に応える」と力を込めました。
この後、林さんは、開票速報を生放送中の和歌山放送本社・ブルースタジオを訪れ、抱負を語りました。
一方、敗れた自民党の門さんの陣営では、集まった和歌山県選出の国会議員らが一様に険しい表情を浮かべるなか、門さんは「様々な国会議員やスタッフ、有権者から今までにないほどの協力を頂いたにもかかわらず、私の不徳の致すところで、このような結果になり、お詫び申し上げる」と敗戦の弁を述べました。
選挙対策本部長を務めた世耕弘成(せこう・ひろしげ)参議院幹事長は「大変残念で厳しい結果となり申し訳ない。候補者決定に時間がかかり、難しい選挙だった。本選挙は遠い将来の話ではない。自民党近畿ブロック全体の問題として、早速、東京の党本部で体制の立て直しを図りたい」と謝罪しました。
投票率は44・1%で、おととし(2021年)の衆議院総選挙を11・05ポイント下回りました。和歌山市の当日有権者数は30万4221人でした。