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立候補できず強い不満か 被選挙権規定は違憲と提訴

2023年04月18日 20時38分

事件・事故社会

岸田文雄(きしだ・ふみお)総理が選挙の応援で訪れた和歌山市の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、容疑者とみられる男性が、年齢などを理由に去年7月の参議院議員選挙に立候補できなかったのは、憲法違反だとして神戸地方裁判所に訴えていたことがわかりました。選挙制度に強い不満を持っていたとみられます。

この事件は、今月(4月)15日の午前11時25分頃、岸田総理が、衆議院和歌山1区の補欠選挙の応援のため訪れていた和歌山市の雑賀崎漁港で爆発物が投げ込まれたもので、威力業務妨害の疑いで兵庫県川西市の無職、木村隆二(きむら・りゅうじ)容疑者24歳が、現行犯逮捕されました。

裁判の記録に記載された住所や氏名などが木村容疑者と同一の男性が、「去年、7月10日投開票の参議院選挙に立候補しようとしたが、当時23歳で、公職選挙法で定められた被選挙権を満たさず、300万円の供託金も用意できなかったため、立候補ができない」として、法の下の平等などを定める憲法に違反すると訴えています。

また、この裁判で提出された準備書面には、「岸田内閣は安倍元総理の国葬を世論の反対多数の中、閣議決定のみで強行した。このような民主主義への挑戦は、許されるべきものではない」という記載がありました。

この訴えについて、神戸地裁は、「公職選挙法の年齢要件などには、合理性がある」として去年の11月に請求を棄却しています。

木村容疑者とみられる男性は、大阪高等裁判所に控訴していて、来月、判決が言い渡される予定です。

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