和歌山大学で和歌祭のデモ・新装束も披露

2023年04月12日 18時22分

教育歴史・文化

紀州徳川家ゆかりの初夏の祭礼「和歌祭(わかまつり)」が、ことし(2023年)も開かれるのを前に、きょう(12日)和歌山市栄谷(さかえだに)の和歌山大学で、祭の渡御行列(とぎょぎょうれつ)のデモンストレーションが行われました。

和歌祭「唐船」の演目「御船歌」を披露する一行(4月12日・和歌山大学)

和歌祭は、徳川家康をまつる和歌山市和歌浦(わかうら)の紀州東照宮(きしゅうとうしょうぐう)で毎年5月に行われている例大祭で、江戸時代の元和(げんな)8年・西暦1622年に始まり、見どころのひとつは、紀州の武勇や、紀州人の心意気を表現した行列が、神輿(みこし)に従って市内を練り歩く渡御行列です。

きょう午後0時半ごろ、和歌祭を研究している和歌山大学紀州経済史文化史研究所の吉村旭輝(よしむら・てるき)准教授らが、行列の種目のひとつ「唐船(とうぶね)」が出るときに唄われる「御船歌(おふなうた)」を披露しました。

和大留学生による「唐人」の一行

また、和歌山大学の留学生が、同じく渡御行列の種目のひとつで、外国人を表す「唐人(とうじん)」の装束で登場し、江戸後期から明治の和歌祭を記録した絵巻物「和歌御祭礼御絵図(わか・ごさいれい・おんえず)」をもとに、ことし復元した淡いピンクや金糸の鮮やかな新しい衣装も披露されました。

ことしあらたに加わった唐人の装束
紀州経済史文化史研究所の吉村准教授

吉村准教授は「当時の日本人が抱いた外国人への創造力は、当の外国人よりも強かったのではないだろうか」と話しています。

ことしも開催中の和歌祭の展示

和歌山大学紀州経済史文化史研究所では、和歌祭の開催に先立ち、図書館3階で、和歌祭の資料や装束を集めた特別展を6月2日まで開いています。入館は無料で、休館日は土日と祝日、それに図書館の閉館日です。

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