特急「くろしおカイロス号」出発進行
2023年03月31日 18時55分
串本町に建設された日本初の民間ロケット発射場「スペースポート紀伊」と、そこで打ち上げが予定されている小型ロケット「カイロス」を応援するため、きょう(31日)からJR紀勢線に特急くろしお『ロケットカイロス号』がお目見えしました。
これは、和歌山県と串本町、那智勝浦町、それに、JR西日本・和歌山支社が連携して運行するものです。
『ロケットカイロス号』は、特急くろしおに使用されている287系1編成の車両の先頭部と側面に、小型ロケット『カイロス』をデザインしたラッピングが施されています。新大阪・新宮間で運行し、車内放送で『カイロス』の紹介を行うなど、ロケット打ち上げに向けて乗客にアピールします。
運行初日のきょう、一番列車の車内では、宇宙用の作業服に身を包んだ串本町役場の職員が、乗客にロケットのグッズを配って、ロケットの町・串本をPRしました。
広島から来た家族連れは「串本とロケットの関係は全然知りませんでした。鹿児島の種子島(たねがしま)のイメージが強かったので、串本で打ち上げられることを知って驚きました」と話していました。
JR串本駅では、カイロスの実物大の大きさの横断幕が掲げられ、串本町の田嶋勝正(たしま・かつまさ)町長や、那智勝浦町(なちかつうらちょう)の堀順一郎(ほり・じゅんいちろう)町長らが出迎えました。
田嶋町長は「初号機の打ち上げがこの夏に再延期され、もう少し先になるかも知れないが、地元・串本の機運はますます高まっている。多くの人にロケットカイロス号のラッピングを見て、ロケットの打ち上げが間近なんだと知ってもらいたい」と期待を込めました。
堀町長は「地元や地域からロケットを発信できるので、 とても喜ばしい。宇宙やロケットに興味のある新たな観光客を受け入れる準備を町でも進めていきたい」と話していました。