「点字ブロックの日」街頭啓発 盲学校生の駅構内放送
2023年03月17日 19時01分
世界で初めて点字ブロックが岡山市にできた日にちなんで制定された「点字ブロックの日」のあす(3/18)を前に、和歌山県内にあるJRの駅構内で目の不自由な盲学校の児童・生徒によるアナウンスが流れることになり、放送初日のきょう(3/17)、駅前で点字ブロックの大切さを訴える街頭啓発が行われました。
県立和歌山盲学校では、毎年「点字ブロックの日」にあわせて街頭啓発を行っていて、去年からは、JR西日本に協力を依頼し、盲学校の児童・生徒が録音した音源を駅の構内放送で流しています。
きょう午後、和歌山市のJR和歌山駅では、県立和歌山盲学校の児童と生徒、それに教諭らおよそ10人が、順にマイクを握って点字ブロックの上に物を置いたり車を停めたりしないよう呼びかけ、駅構内で放送される音源を流しました。
駅構内のアナウンス放送に参加したのは、県立和歌山盲学校の小学部から、大人も学ぶ理療科までの児童・生徒で、街頭啓発の後、「駅前などで点字ブロックの上に、人が立っていたり、自転車が置かれていてぶつかることがあるので、やめてほしい」「歩道を歩いていて、点字ブロックの上に自動車がとまっていると、車に白杖を当てながら歩かざるを得ないので、路上駐車はやめてほしい」「点字ブロックの日をみんなにわかってほしい」などと話していました。
また、県立和歌山盲学校の野尻誠(のじり・まこと)教諭は、「駅のホームの点字ブロックの上に荷物を置かれていると、線路に転落する危険があるので、やめてほしい。点字ブロックを使って歩いている視覚障害者を街で見かけることで理解してもらえるよう私たち視覚障害者が積極的に外出して歩くことも大事だと思って実践しています」と話していました。
JR和歌山駅・地域共生室の梅田知佳(うめだ・ちか)さんは、「点字ブロックの啓発は、JRとしても日々行っていますが、盲学校の皆さんから呼びかけてもらうことで、さらに利用者の皆さんの意識を高めていただきたい」と話していました。
県立和歌山盲学校の児童・生徒による駅構内での放送は、JR和歌山駅を除く、県内のきのくに線と和歌山線のあわせて75の駅で、今月(3月)31日まで流れています。