和歌山城公園で「こも外し」 春の訪れ告げる風物詩
2023年03月06日 20時51分
二十四節気(にじゅうしせっき)の一つで、冬ごもりの虫が動き始めるとされる「啓蟄(けいちつ)」のきょう(3/6)、和歌山城公園内の松に巻かれた「こも」を取り外す恒例の「こも外し」が行われました。
「こも外し」は、松を枯らす原因となる「マツケムシ」などの害虫が、冬眠から目覚める啓蟄の時期に「こも」ごと焼却する、江戸時代から伝わる害虫駆除の方法で、現代では春を告げる風物詩として定着しています。
和歌山城公園では、毎年、立冬の日にあわせて松に「こも」が巻かれ、啓蟄の日に「こも」を外す作業を行っています。
作業は、きょう午前9時から始まり、和歌山城整備企画課の職員6人が、公園内にあるおよそ250本の松に巻かれた「こも」をはさみで切るなどして一つずつ丁寧に外していきました。
外された「こも」の中には、アブラムシやゴキブリなどがついているものもあり、きょうとあす(3/7)の2日間ですべて焼却されます。
和歌山城整備企画課の松坂秀峰(まつさか・しゅうほう)さん70歳は、「こもをめくって虫がいる確率は1割ほどだが、害虫がいなくなるのはうれしい。できる限り、この風習に携わっていきたい」と話していました。
和歌山城公園は、これから桜の花見の季節を迎えます。