日高川町立笠松小学校が和歌山県農業教育賞で最優秀賞

2023年03月03日 20時14分

教育社会経済

農業に関する学習に基づいた食育活動で優秀な取り組みを行っている和歌山県内の小・中学校などを表彰する、今年度(2022年度)の和歌山県農業教育賞の最優秀賞に、日高川(ひだかがわ)町立笠松(かさまつ)小学校が選ばれ、きょう(3日)学校で表彰状が伝達されました。

伝達後の記念撮影(3月3日・日高川町立笠松小学校)

これは、和歌山県とJA和歌山中央会の主催で毎年行われているもので、32回目となる今年度は、応募した県内16の小・中学校の取組みが審査され、その結果、最優秀賞の県知事賞に、日高川町立笠松小学校が輝きました。

校庭を耕してつくった新たな畑
「コンパニオンプランツ」の記録

日高川町の椿山(つばやま)ダムの近くにある笠松小学校では、毎年、3年生から6年生が中心となって、校内の菜園で20種類近くの野菜を栽培していて、今年度は、枯れ葉や卵の殻などを土と混ぜ合わせたたい肥作りや、校庭の隅のおよそ24ヘクタールを新たに開墾して菜園の面積を広げました。

児童が野菜を卸した直売所

さらに、異なる種類の作物を隣接して栽培する「コンパニオンプランツ」にも取り組み、虫除けに効果のあるマリーゴールドを野菜の隣に植えて無農薬栽培に成功したほか、収穫した野菜を、近所の農産物直売所に卸したり、周辺の小・中学校の給食用に提供するなど、地域をあげた活動が高く評価されました。

表彰状の伝達

きょう午後、笠松小学校の体育館にJA和歌山中央会の小川純生(おがわ・すみお)常務理事と県・日高振興局の中井寛(なかい・ひろし)局長が訪れ、児童会長で6年生の寒川雅生(そうがわ・かい)くんや、5年生の今北結那(いまきた・ゆいな)さんらに賞状を手渡しました。

お礼を述べる寒川雅生くん

寒川(そうがわ)くんは「みんなで協力して畑が完成したときは大きな達成感と喜びを感じました。地域の方々が産品所で野菜を買って下さったとき、大変嬉しい気持ちになりました。来年は下級生が引き継ぎ、笠松野菜が、さらに安心・安全でより良いものになるように挑戦して欲しい」とお礼を述べました。

笠松小学校の高垣校長

ところで、笠松小学校は、来年度末(2023年度)で近隣の川原河(かわはらごう)小学校と寒川(そうがわ)第一小学校とともに統合される予定で、笠松小学校の高垣利加(たかがき・りか)校長は「大変淋しいですが、児童はますますやる気になり、保護者や地域の皆さんからも継続を望む声が多く寄せられているので、新しい学校になっても継続させたい」と話しています。

今年度は、笠松小学校のほか、優秀賞の県教育委員会・教育長賞には有田川(ありだがわ)町立小川(おがわ)小学校、奨励賞には和歌山市立楠見(くすみ)小学校と、新宮(しんぐう)市立高田(たかた)小学校がそれぞれ選ばれました。

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