盲学校で発声の特別授業 講師にwbs平井アナ

2023年02月15日 20時05分

教育社会

目の不自由な子どもたちが通う和歌山県立和歌山盲学校できょう(2/14)、声の出し方を学ぶ授業が行われ、和歌山放送のアナウンサーが講師となって指導にあたりました。

マンツーマンで指導する平井アナ(2023年2月15日・県立和歌山盲学校で)

これは、視覚に障害のある児童・生徒を受け入れている県立和歌山盲学校が、声に出して話すことがコミュニケーションの多くを占める子どもたちの今後に活かしてもらおうと、和歌山放送に依頼して行ったものです。

きょう午前、和歌山盲学校で行われた国語の特別授業では、和歌山放送の平井理弘(ひらい・みちひろ)エグゼクティブ・アナウンサーが講師となり、中等部1年から高等部3年までの8人に声の出し方や発音する際に気を付けることなどを実演して指導しました。

起立して大きな声を出す

生徒は、発声に欠かせない、腹式呼吸の方法や母音の「あいうえお」を正しく発音するための口の開け方などを学び、実際に声に出す発声練習を繰り返し行いました。

「あ」の口の開け方を実践する生徒たち

なかには、「口が疲れた」と話す生徒もいて、平井アナウンサーが、「口が疲れるのは、きちんと口を動かしてしゃべれているから」と指摘し、「正しく発音するための方法は、普段から気をつけていないと、なかなか身に付かない。時間があるときに練習してほしい」と呼びかけました。

指導にあたった平井・エグゼクティブアナウンサー

授業を受けた生徒は、「口を大きく開けてはきはきしゃべるのが大事と知りました。今度から、ちょっと気を付けてみようと思います」「声の大きさや聞き取りやすさなど、アナウンサーは、迫力が違うなと思いました。音読や音楽の時間にも活用したい」と話していました。

県立和歌山盲学校・進路指導部長の平松智子(ひらまつ・ともこ)さんは、「生徒たちは、日頃、言葉がはっきりしていないため相手になかなか伝わらないことがあり、しっかり伝えられるようになってほしいと思い、今回、お願いしました。教員にとっても楽しい授業で、生徒も声を出せていたので、よかったです。国語科だけでなく、ほかの授業でも、相手に聞いてもらうことを意識して、口を大きく動かすことを心がけてもらおうとあらためて思いました」と話していました。

生徒は点字や音声パソコンで熱心にメモをとった

授業を受けた全盲の生徒は、点字や、音声システムの入ったパソコンでメモをとっていました。

また授業の最後には、野球の実況放送を担当している平井アナウンサーに対し、生徒から「ホームランの実況はどのようにするのですか」という質問があり、バックスクリーンに入った場合など、リクエストに応えて平井アナウンサーが実況すると、生徒から「すごい」と声が上がり、授業を見学していた先生からも拍手が起きていました。

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