和市と橋本市で特殊詐欺被害 3件で9千万円超

2023年01月24日 19時05分

事件・事故社会

和歌山県内に住む一人暮らしの高齢の女性あわせて3人が、相次いで特殊詐欺の被害に遭っていたことがわかりました。被害額は、あわせて9000万円を超えていて、県警察本部は、あらためて特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤルに連絡するよう呼びかけています。

和歌山東警察署によりますと、和歌山市内の80歳代の女性は、去年12月5日に防犯協会を名乗る男からの電話で「実在する会社のボランティア名簿にあなたの名前が載っているので、削除するための番号を教えるので、誰にも言わないこと」と言われましたが、その後、かかってきた電話の男に番号を伝えたところ、今度は、監督官庁を名乗る男から電話があり、「番号を教えたのは犯罪であり、民事訴訟で解決するために補償金が必要になる」と言われ、去年12月18日から今年1月16日までの間に4回にわたって自宅付近で男に現金を渡したり、振り込んだりしてあわせて7418万円をだましとられました。女性は、電話口の男の指示で、預金を降ろす際には、ATMを利用していましたが、定期預金を解約するにあたり、窓口で手続きをした際、銀行員が不審に思い、警察に通報して発覚しました。

一方、橋本警察署によりますと、橋本市内に住む70歳代の女性は、去年12月4日頃、自宅の電話に、介護施設を運営する会社を名乗る男から連絡があり、「優先的に入居できる権利がある」と言われたものの、申し出を断ると、「他の人に譲ってあげてほしい」と言われ、承諾しました。その後、弁護士を名乗る男らから連絡があり、「名義貸しは犯罪だ」などと言葉巧みに騙され、去年12月7日から28日までの間に、4回にわたって、宅急便で送付したり、口座に振り込む形であわせて1639万円をだましとられました。今年になって、同じような手口の特殊詐欺被害が報じられたことから、心配になった女性が、相手方に電話で確認していましたが、徐々に連絡がとれなくなり、別居する家族に相談したところ、詐欺ではないかと指摘を受け、警察に届け出たということです。

また、橋本市内に住む70歳代の別の女性は、きのう(1/23)午後0時半頃、NTTからの知らせとして、「利用料金について話したいことがあるので、きょう中に連絡ください」というショートメールが携帯電話に送られてきたため、連絡先に電話したところ、相手から「NTTの未払い料金があり、きょう中に支払わないと裁判になる」と言われ、ATMから49万8千円を振り込みました。

被害に遭った3人は、いずれも一人暮らしでした。

こうした詐欺の手口では、警察に電話をさせないよう、言葉巧みに話しかけてくるケースが多いということで、警察は、「匿名でもいいので、特殊詐欺被害防止専用フリーダイヤル0120・508・878(繰り返し)に電話をかけてほしい」と呼びかけています。

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