「高次脳機能障害を知って」 和歌山市で街頭啓発

2022年12月06日 17時09分

社会福祉・医療

病気や事故などで脳に損傷を受け、記憶障害などの後遺症で社会生活に支障を来す「高次脳機能障害」への理解を呼びかける街頭啓発がきょう(12/6)、和歌山市の大型ショッピングモール前で行われました。

イオンモール和歌山前で行われた街頭啓発(2022年12月6日)

これは、今月(12月)3日から9日までの障害者週間にあわせて高次脳機能障害について広く知ってもらおうと、和歌山県が家族会などとともに行ったものです。

高次脳機能障害は、事故や病気などで脳に損傷を受けることで、昔のことはよく覚えているのに新しいことを覚えられないといった記憶障害や、すぐ飽きる、集中力が続かないといった注意障害、それに、ちょっとしたことで腹を立てるなど、感情や行動のコントロールができなくなり、日常生活や社会生活が難しくなる障害で、外見からは、わかりにくいため、見えない障害とも言われています。

きょう午前、和歌山市中のイオンモール和歌山で行われた街頭啓発では、県障害福祉課と県子ども・女性・障害者相談センター、それに高次脳機能障害家族会「和(やわ)らぎ」のメンバーあわせて12人が、店の入り口に立ち、買い物客に、相談窓口の電話番号が書かれたポケットティッシュやリーフレットを配って、高次脳機能障害への理解を呼びかけました。

「和らぎ」の顧問を務める山本功(やまもと・いさお)さんは「高次脳機能障害はあまり認知されていないので、一人でも多くの人に知ってほしい。そしてこの障害があっても、作業所などで働き、社会生活を立派に送れている人がたくさんいることを知ってもらい、障害者が安心して暮らせて、社会に出ていける人が増えるようにしたい」と話しました。

高次脳機能障害の相談窓口を担当している県子ども・女性・障害者相談センターの川崎美穂(かわさき・みほ)さんは、「病気や事故で急性期の病院からリハビリを経て自宅へ帰った時に、本人に、記憶障害や注意障害、意欲の低下などの症状が出て困った家族が相談してくるケースが多い。センターには、専門医がいるので、他の病院では、診断できなかった人もあきらめずに相談してほしい」と呼びかけています。

県子ども・女性・障害者相談センターにある高次脳機能障害相談窓口の電話番号は073・441・7070(繰り返し)です。

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