鳥インフル・仁坂知事「養鶏場を責めてはいけない」
2022年11月30日 16時13分
和歌山市内の養鶏場で鳥インフルエンザが発生し、家畜伝染病予防法に基づいて、けさ(30日)から和歌山県の職員が、飼育されている鶏(にわとり)およそ4万6千羽の殺処分を24時間体制で行っていて、仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は、県庁南別館で、殺処分に出掛ける職員をねぎらいました。
仁坂知事は、きょう午後0時45分ごろ、白い防護服を来て整列した第2班の職員らに訓示し「鶏を殺すという嫌な仕事を命じて本当に申し訳無いが、鳥インフルエンザウイルスをまん延させないよう、早めに処理しなければならないので、我慢して頑張って欲しい」と呼びかけました。
鳥インフルエンザが発生した和歌山市内の養鶏場では、殺処分の命令が出されたきょう午前9時20分から、県の職員が24時間・4交代制で殺処分や施設と周辺の消毒を行っていて、処分した鶏は和歌山市の青岸(あおぎし)クリーンセンターで焼却されることになっています。
県によりますと、現場の養鶏場では、先月(10月)県が点検した際、鶏舎を囲う金網に複数の穴が開いているのが見つかりましたが、県の指摘を受け、今月(11月)初旬までにふさがれたということです。
きょう午前中に現場付近を視察した仁坂知事は「私が入れたのは入り口の販売所までだったが、そこでは穴が開いているようには見えなかった。しかし、現地で聞いた話によれば、鶏舎は年数が古く、一生懸命にふさいでも穴が開いてしまうことがあるとの事だった。だから、養鶏場のことを責めてはいけないと思う。また、殺処分を担当する職員に動物を殺すよう命令しているのは嫌な事だが、県民のために頑張って欲しい」と話しています。
殺処分は県の職員2850人体制で行われ、県では、殺処分をあさって(12月2日)までに、消毒を含めた防疫作業は来月(12月)4日までに完了させることにしています。