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和菓子ウォーク 「鮎菓子」の奈良県五條市で開催

2022年11月16日 19時40分

イベント歴史・文化社会経済

紀州の和菓子と文化を考える会主催の和菓子ウォークが、このほど(11/12)、奈良県五條市で開かれ、参加者が、江戸時からの古い町並みを歩き、立ち寄った和菓子屋で五條名物の「鮎菓子」の解説などを聞きました。

古い町並みを歩く一行(2022年11月12日・五條市で)

紀州の和菓子と文化を考える会は、自分たちが住むまちを、和菓子と文化の観点から見つめ、まちづくりを考えようと、2014年に発足した団体で、定期的に学習会やシンポジウムのほか、県内外で和菓子ウォークを開催しています。

今回、ウォークの舞台となったのは、橋本市と接する県境の町、奈良県五條市で、漆喰で塗り固められた重厚な町屋が江戸時代から軒を連ねる五條新町通りは、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

ウォークでは、参加者が、観光ガイドの案内で五條新町通りを巡り、慶長(けいちょう)年間の1607年に建てられた日本最古の民家で、国の重要文化財にも指定されている栗山家住宅などを見学しました。

ウォークには、地元の学芸員も加わり説明し、重伝建の町並みに並ぶおよそ150軒には、376人が暮らしているものの、40軒ほどの空き家があり、「チャレンジショップ事業」の店舗や、コミュニティスペースとして活用されているということです。

餅屋さんからチョコ屋さんに代わった店舗も・・・
学芸員が説明・・・

また、ウォークでは、参加者が4つの和菓子店を訪れ、このうち、江戸時代末期の文久(ぶんきゅう)年間創業の「千珠庵(せんじゅあん)きく川(がわ)」では、5代目の男性経営者から、和菓子の製法や商品に対するこだわりなどを聞きました。

きく川の5代目

また、五條市では、桜色に染まり桜の匂いがすると言われる、吉野川の鮎にちなんだ「鮎菓子」が、どの店でも作られ名物となっていて、参加者の中には、店によってどのように味が違うかを食べ比べる人もいました。

ウォークの出発は五条駅

今回、初めてウォークに参加した80歳の女性は、「これまで、歴史からまちを探るというイベントには、参加したことがありましたが、和菓子からまちや文化を探るというのは、初めての視点で、とてもおもしろかったです。鮎菓子は、2つの店を食べ比べましたが、とてもおいしかったです。歩くのが大変ですが、短い距離のウォークなら、是非、また参加したい」と話していました。

ボランティアガイドの説明や・・・

紀州の和菓子と文化を考える会の鈴木裕範(すずき・ひろのり)代表は、「今回のウォークを通して、どの和菓子店も、決して大きな店構えではないものの、誇りをもって和菓子を作っていることや、店を続ける力の源泉が、客から寄せられる店の和菓子を支持する言葉にあることがわかりました。五條には和菓子コミュニティが健在でした」と指摘しました。

鈴木さんの解説も・・・

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