給食で絵本朗読 絵本作家・宮西達也氏「夢持って」
2022年11月14日 18時56分
給食の時間に絵本の読み聞かせが行われている和歌山市の宮小学校でこのほど(11/11)、作品が教科書にも掲載されている絵本作家の宮西達也(みやにし・たつや)さんによる読み聞かせや、講演が行われました。
宮小学校では、季節の節目や学校行事などにあわせて給食の時間に、子どもの意識を高める取り組みを行っていて、今月(11月)11日の給食では、小学2年の教科書に掲載されている「にゃーご」の作者で、宮小学校で子どもたちの人気を集めている絵本作家の宮西達也さんが、放送室で、教諭とともに、絵本「きょうはなんてうんがいいんだろう!」を朗読し、ぶっつけ本番で息の合った読み聞かせを届けていました。
また給食の献立には、絵本に登場するきのこカレーやアップアルパイが並び、子どもたちの人気を集めていました。
この後、体育館で宮西さんが2年生に対し、「にゃーご」の読み聞かせを行い、6年生には「夢を持つことの大切さ」を語りました。
2年3組の児童と担任の岡﨑優衣(おかざき・ゆい)さんは「にゃーご、おもしろかった。宮西さんに会えてうれしかった」「教科書に出てくる、にゃーごは、子どもたちが大好きで、ねずみの真似などをしていたので、嬉しかったと思います」と話していました。
また6年生で児童会会長の坂上逞太(さかうえ・とうた)さんは、「一度きりの人生なので、一つ一つ頑張ることの大切さを思い知りました。自分の習い事を踏まえて何事にも一生懸命がんばりたい」と話しました。
小学4年生の時から絵本作家になるという夢を持ち、出版社への持ち込みを続けた経験を、皆の前で話した宮西さんは、「コロナにしろ、経済にしろ、夢が持てない世の中。夢を持たない大人がたくさんいる中、子どもに夢を持てと言っても難しい。昔は、大人になるのが楽しみだったが、いまは嫌そうに見える。大人が夢を持ち、元気で、未来に向けて、もっと子供が目指したい大人にならないといけない」と話しました。
また、宮小学校の田中(たなか)いずみ校長は、「本物の絵本作家に出会い、作家先生の顔を見ながら話を聞き、絵本の世界に入るのは、子どもにとって大きな喜び。本物に出会わせたいし、職員間でも一致団結できるので、こういった取り組みは続けていきたい」と話していました。
また、宮小学校で給食の献立を考えている栄養教諭の吉永文恵(よしなが・ふみえ)さんは、「子どもに必要な一食当たりの栄養価を満たせるよう、使える予算を配分しながら、読み聞かせに連動したメニューを作るのは大変ですが、やりがいがあります」と話していました。