アドベンチャーワールドで高病原性鳥インフル発生・アヒルやダチョウなど殺処分
2022年11月11日 14時30分
白浜町(しらはまちょう)のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で、きのう(10日)飼育されているアヒル6羽が死んでいるのが見つかり、検査の結果、高い病原性を持つ鳥インフルエンザに感染していることがわかりました。これを受け、和歌山県は、けさ(11日)緊急の対策本部会議を開き、本部長の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事が家畜伝染病予防法に基づき、飼育されているアヒルやダチョウなど、63羽の殺処分と焼却処分を命令しました。
県によりますと、きのうアドベンチャーワールドから、飼育されているアヒル6羽が死んでいると通報があり、県・家畜保健衛生所が死んだ6羽と弱っている2羽を簡易検査したところ、陽性反応を示しました。さらにPCR検査を行った結果、けさ、H5亜型の高病原性鳥インフルエンザへの感染が確認されました。
これを受け、けさ9時から、県庁の知事室で仁坂知事と県の幹部職員らが対策本部会議を開き、仁坂知事がアドベンチャーワールドの63羽の鳥の殺処分と焼却処分を命令しました。処分の対象となるのは、既に死んだ6羽を含むアヒル35羽と、ガチョウ13羽、ダチョウ1羽、それにエミュー14羽の63羽です。
知事の命令後、午前9時20分から、県とアドベンチャーワールドの職員が施設内で殺処分を行うとともに、消却処分はアドベンチャーワールドと紀北家畜保健衛生所の2か所で行っています。県によりますと、あす(12日)までには2つの処分が完了する見通しです。
あわせて県では、アドベンチャーワールドから半径3キロ以内の卵や家禽類(かきんるい)の移動を禁止、半径10キロ以内からの卵や家禽類の搬出を禁止するとともに、白浜町十九渕(つづらぶち)の「しらとりスポーツ広場 北グランド側駐車場」と、上富田町生馬(いくま)の「生馬河川敷グランド」の2か所に消毒ポイントを開設し、畜産関連の車両の消毒を行っています。この範囲内には採卵用の鶏4500羽を飼育する養鶏農家1軒があります。
アドベンチャーベンチャーワールドでは、あすまで臨時休園となっていますが、殺処分と焼却処分が終わってから国や県と協議し、営業再開の時期を判断する方針です。
なお、国や県では、現在、日本で鶏肉や卵を食べることで人が鳥インフルエンザへ感染する可能性は無いので、根拠のない噂などで混乱することのないよう呼びかけています。