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「世界津波の日」広川町で120回目の津浪祭

2022年11月05日 17時18分

教育歴史・文化災害・防災社会

「世界津波の日」のきょう(5日)「稲むらの火」の逸話で知られる江戸時代の偉人・濱口梧陵(はまぐち・ごりょう)のふるさと広川町(ひろがわちょう)で、きょう(5日)120回目の津浪祭(つなみまつり)が行われ、町民らが梧陵の功績に感謝を捧げました。

津浪祭で祝詞を奏上する神職(11月5日・広川町広)

濱口梧陵は、1854年(安政元年)11月5日、南海地震による津波の襲来に気付き、稲わらに火を放って村人に知らせ命を救ったとされ、2015年12月、国連総会で、世界的に津波防災への意識を高めようと毎年11月5日を「世界津波の日」と定めました。

広川町では、安政の南海地震から50年後となる、1903年(明治36年)に津浪祭が始まり、大津波の犠牲者を追悼し梧陵に感謝を捧げていて、今回で120回目となります。

梧陵の石碑に花を供える広川町の西岡町長

きょう午前、広村堤防に隣接する梧陵の碑の前で西岡利記(にしおか・としき)町長らが花を手向けたほか、漁港に面して設置された祭壇に参列者が玉串を捧げました。

広村堤防に土盛りをする広小学校の児童

これに先立ち、梧陵が私財を投じて整備した広村堤防では、地元の広(ひろ)小学校の6年生と耐久(たいきゅう)中学校3年生が、堤防に土を盛って補強しました。

広小学校の狗巻結愛さん

広小学校6年の狗巻結愛(いぬまき・ゆうあ)さんは「私たちに津波から身を守る大切さを受け継いでくれた梧陵さんに感謝しています。地震のあと津波が来るとわかったら、広八幡宮(ひろ・はちまんぐう)のような高い場所に逃げることを 多くの人に教えたいです」と話していました。

耐久中学校3年の﨑山太郎さん

耐久中学校3年の﨑山太郎(さきやま・たろう)さんは「世界中で知られていることが嬉しい。これからも、梧陵さんのことはもちろん、津波の恐ろしさも伝わって欲しいです」と話していました。

このほか、広川町では、きょう、南海トラフ巨大地震を想定した津波避難訓練が行われ、JR紀勢線の車両の乗客や町民らが、高台の広八幡宮まで走って逃げました。

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