給食の時間に防災学ぶ 和市・宮小学校で

2022年11月02日 19時18分

イベント教育災害・防災社会

11月5日の「世界津波の日」を前に、和歌山市の宮小学校できょう(11/2)、給食の時間に、児童が、非常食を食べたり、先生が出てきて非常用持ち出し袋を紹介する動画を見たりする取り組みが行われました。

給食を食べながらテレビ画面を食い入るように見る児童(2022年11月2日)

宮小学校では、季節の節目や学校行事などにあわせて給食の時間に、子どもの意識を高める取り組みを行っていて、きょうは、今月5日の「世界津波の日」を前に、小学校で備蓄していて賞味期限が迫っている乾パンを給食のメニューの一つとして出すとともに、教諭が自宅に備えている非常用持ち出し袋を紹介する動画が、教室のテレビ画面に映し出されました。

乾パンは、通常の味と、揚げた上で黒砂糖を絡めたかりんとう味の2種類が出されました。

乾パン(そのまま)と・・・
かりんとう味の乾パン

動画の中で非常用持ち出し袋を紹介するとともに、絵本の読み聞かせも行った、宮小学校の教諭、崎濱木実(さきはま・くるみ)さんが担任を務める1年3組の教室では、声の主が担任の先生とわかると、歓声があがり、防災グッズの紹介に、一つ一つ反応していました。

担任の先生(奥)は放送室から読み聞かせ

1年3組の児童は「おもしろかった。家には、水が置いてあります」などと口々に話し、「乾パンは初めて食べた。かりんとう味の乾パンは甘くておいしかった」と感想を話していました。

担任の崎濱さんは、「子どもたちに伝わったようで、よかったです。児童は、年齢が低いこともあり、一度だけでなく、何度も繰り返し伝え続けることが大事。何かの折に、きょうのことを思い出すきっかけになればいいし、家庭でも話をしてくれると、非常用持ち出し袋を用意するきっかけにもなるかもしれない。そうした、たくさんのチャンスを作れる良い機会になったと思います」と話しました。

また、宮小学校の瀧本知香(たきもと・ちか)教頭は、「子どもたちは、みんな、おいしいと言って食べてくれたので、うれしかったですが、家庭にある非常食の賞味期限が切れそうになったら、活用して食べてみて、食品ロスを減らすことにもつなげてもらえれば、さらにうれしい。これからも楽しみながら、自分で自分の身を守れるようになる素地をつくっていきたい」と話していました。

宮小学校では、きょう、地震と津波に備えた避難訓練も行われ、児童は、机の下に隠れるなどした後、津波の被害想定はないものの、念のため、3階まであがり、「津波が発生したら、すぐに高いところへあがる」という原則を学んでいました。

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