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「黒潮国体」タイムカプセル収蔵品の展示はじまる

2022年11月01日 11時00分

イベントスポーツ歴史・文化社会

1971年(昭和46年)に和歌山県で開催された「黒潮国体」の開催を記念して、和歌山市の紀三井寺(きみいでら)公園に埋められたタイムカプセルの収蔵品の一部を展示する催しが、きょう(11月1日)から、和歌山市西高松(にしたかまつ)の和歌山県立図書館で開かれています。

タイムカプセルに収蔵された和歌山県選手団の制服(11月1日・和歌山県立図書館)

これは、県・青年団体連絡協議会などによる実行委員会が主催し、11月の「きのくに文化月間」の連携事業として開かれるものです。

当時、大橋正雄知事ら(中央)とタイムカプセルを埋設する赤井英之さん(左)

タイムカプセル事業は、当時開かれた和歌山県青年会議で、伊都(いと)地方代表だった赤井英之(あかい・ひでゆき)さん78歳が提案し、50年後と100年後にそれぞれ開封される2種類の金属製のカプセルが、赤井さんや当時の大橋正雄(おおはし・まさお)知事らの手によって、国体会場の紀三井寺公園に埋設されました。

黒潮国体の入場券

その後、2015年に2度目となる「紀の国わかやま国体」の開催にあわせて、赤井さんが立ち合う中、50年後となる2021年に先立ち、カプセルの開封と収蔵品の展示が行われましたが、埋設からまる50年となる去年(2021年)予定されていた展示が、新型コロナウイルスの影響で行われず、ことし(2022年)実行委員会が改めて展示会を企画したものです。

黒潮国体を報じる当時の新聞

県立図書館2階の展示会場では、当時の国体のチケットや選手団の制服をはじめ、新聞記事や中学生の絵画といった当時の世相を伝える品々が展示されているほか、黒潮国体の記録映像の上映も行われています。

黒潮国体の記録フィルム

タイムカプセル事業を提案した赤井さんは「かなり昔の話なので忘れている点も多いですが、とても懐かしく感じます。いまの子どもたちに、こんな時代もあったことを知ってもらえたら」と話しています。

当時の中学生が描いた絵

また、当時、海南市立黒江(くろえ)小学校の2年生だった実行委員会の萩野晴司(はぎの・せいじ)さん59歳は、100年後開封のタイムカプセルに絵を封入しました。

実行委員会の萩野晴司さん

萩野さんは「紀三井寺公園のモニュメントの下にタイムカプセルが埋められているというロマンを、ほとんどの子どもたちは知りません。また、私のように当時子どもで、タイムカプセルに絵などを入れた人たちにも、この機会に是非展示物を見に来て欲しい」と呼びかけています。

この展示会は、今月(11月)4日まで、県立図書館2階の講義・研修室で開かれています。入場は無料です。

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