県・児童相談所の一時保護所新施設を公開
2022年10月27日 16時07分
和歌山県は、和歌山市毛見(けみ)の児童相談所にある一時保護所の新設工事が完了したとして、きょう(27日)報道関係者に公開しました。
新しい児童保護所は、現在の県・子ども・女性・障害者相談センターに隣接する、鉄筋コンクリート2階建て、延べ床面積が1333平方メートルで、総工費5億6千万円をかけて整備されました。
これまでの児童保護所は948平方メートルあまりで、定員が25人、部屋は男子用・女子用がそれぞれ2部屋、幼児用が1部屋と狭く、最大15人程度しか預かれない状況でしたが、新しい保護所は、定員は同じく25人ですが、男子用・女子用の部屋がそれぞれ10部屋に増え、このうち、幼児用の部屋や、きょうだいなどが入れる2人部屋、LGBTや集団生活に支障がある人のプライバシーに配慮して、専用のトイレとバスが付いた部屋もあります。
このほか、今まで一緒にしていた幼児ルームと学習室を独立させたほか、面談者が暴れた事態を想定して壁にクッション材を貼った相談室などを新設しました。
さらに、児童相談所の男性職員による入所した女子へのわいせつ事件を受け、これまで施設の外だけに設置していた防犯カメラを、施設内の廊下などにも増やして監視体制を強化しました。
県・子ども未来課の鈴木玲(すずき・あきら)課長は「死角を無くして、保護されてくる子どもが、より安全でより快適に暮らせる環境整備に取り組みたい」と話しています。
新しい一時保護所は来月(11月)1日に開所します。
県の一時保護所では、子どもを預かる期間は平均して1か月程度ということです。また、職員のわいせつ事件後は、夜間の宿直職員の配置を必ず男女のペアにしていて、来年度(2023年度)以降は職員を増員する予定です。