万博関連の情報<発信:和歌山県>

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10月・臓器移植普及推進月間 商業施設で街頭啓発

2022年10月21日 20時25分

社会福祉・医療

10月の臓器移植普及推進月間にあわせてきのう(10/20)、和歌山市の商業施設で、臓器提供の意思を表すよう呼びかける街頭啓発活動が行われました。

和歌山市松江のガーデンパーク和歌山で行われた街頭啓発(2022年10月20日)

これは、和歌山県薬務課と公益財団法人・わかやま移植医療推進協会、それに腎臓病の患者と家族で作るNPO法人・和歌山県腎友会が行ったもので、あわせて9人が商業施設の入り口に立ち、訪れる買い物客らに、リーフレットやウェットティッシュなどを配布し、運転免許証や保険証の臓器提供意思表示欄に、自らの意思を書き込むよう呼びかけました。

脳死となった人からの臓器提供を可能にする臓器移植法は25年前の1997年10月に施行された後、2010年に改正され、本人の意思が示されていなくても家族の同意だけで臓器提供が可能となったほか、15歳未満であっても脳死下の臓器提供が可能となり、子どもの心臓や肺の移植に、道が開かれました。

しかし、去年、実施された内閣府の調査では、4割近い人が臓器を提供する意思を持っている一方、臓器を提供するかしないか、自らの意思を何らかの方法で表示している人は1割にとどまりました。そして、本人が臓器提供の意思を書面で表示していれば、家族として、その意思を尊重すると回答した人が9割にのぼったのに対し、意思表示をしていなかった場合には、8割以上の人が、臓器提供の決断を負担に感じると回答しました。こうしたことから、日本臓器移植ネットワークでは、自らの意思を表示した上で、日頃から、家族で臓器提供について話し合うことが大切としています。

街頭啓発に参加した和歌山県腎友会の大岡正友(おおおか・まさとも)理事長は、「私たち腎臓病患者は、命をつなぐため、週3回の人工透析が欠かせない状況で、腎臓移植をのぞんでいます。本人が臓器提供の意思を示していても、家族が反対するケースもあるので、生前に家族が集まって話し合いをしてほしい」と呼びかけました。

啓発グッズを手渡す大岡さん(左)

臓器移植法が施行されてから先月(9月)末までの25年間に行われた脳死下での臓器提供件数は、867件で、100万人あたりの臓器提供者数は、アメリカの38人、韓国の9・2人に対し、日本は0・6人と、大きく下回っていて、日本で臓器移植を希望している人の中で、実際に移植を受けられる人は年間2%から3%程度にとどまっています。

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