「角長」醤油蔵など11棟が湯浅町で初の重文指定へ

2022年10月12日 19時03分

歴史・文化

国の文化審議会は、きょう(12日)開いた文化財分科会で、湯浅町(ゆあさちょう)のしょう油醸造業「角長(かどちょう)」の主屋や醤油蔵など11の建物を、国の重要文化財に指定するよう、永岡桂子(ながおか・けいこ)文部科学大臣に答申しました。湯浅町の建造物で国の重要文化財に指定されるのは、初めてとなります。

国の重文に指定するよう答申された角長(※和歌山県提供)

角長は、湯浅町の伝統的建造物群保存地区の北西部に位置し、江戸末期の天保(てんぽう)12年・西暦1841年に創業した、湯浅醤油の老舗醸造元です。

建物の裏に流れる大仙堀(だいせんぼり)沿いに主屋や土蔵、仕込み蔵、醤油蔵などが立ち並び、しょう油の醸造から水路への積み出しまで行われた当時の面影を色濃く残していて、現在でも、しょう油づくりから販売までを当主の加納家(かのうけ)が代々受け継いでいます。日本遺産にも登録された湯浅醤油のまちとして、歴史的景観を残す貴重な文化財として高く評価されました。

角長が指定されると、県内の国の重要文化財の建造物は85件となり、後日、官報で正式に告示されます。

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