9月の企業倒産状況「販売不振による倒産が増加」
2022年10月08日 15時38分
民間の信用調査機関・東京商工リサーチ和歌山支店によりますと、先月(9月)和歌山県内で1000万円以上の負債を抱えて倒産した企業は6件、負債総額は2億4500万円となりました。
新型コロナウイルスの関連倒産は製造業で1件あり、件数は9月としては過去10年間で3番目に少なくなり、負債総額も過去10年間で5番目に少なくなりました。
地域別では、和歌山市が5件、東牟婁郡(ひがしむろぐん)が1件で、業種別の内訳はサービス業が2件、建設業、製造業、卸売り業、小売業が、それぞれ1件でした。倒産の原因は6件とも販売不振でした。
東京商工リサーチ和歌山支店は今後の見通しについて「足もとの急激な物価高騰に価格転嫁が間に合っていないことに加え、歴史的な円安や最低賃金の引上げなどによるコストアップが、体力や価格交渉力に劣る中小企業を締め上げている。後継制度への借り換えや資本性ローンの活用も難しいケースに対し、現行の枠組みで支援できることは少なく、一定数の企業が支払い不能に陥ることは避けられず、下半期に向け、このような企業を中心に、倒産は緩やかな増勢をたどるものとみている」と分析しています。