テロ対策とサイバーテロ対策の合同会合
2022年10月04日 16時42分
和歌山県警察本部や県内の行政、民間企業などが、テロ対策やサイバーテロ対策で協力する2つの団体の会合が、きょう(4日)午後、和歌山市の和歌山城ホールで開かれました。
和歌山県警では、2018年10月、官民一体でのテロ対策を推進するため、行政や民間業者などで構成する「テロ対策パートナーシップ和歌山」を、それに先立って2011年10月には、サイバーテロの未然防止のため官民が緊密に連携し迅速な対応を目指す「和歌山県サイバーテロ対策連絡協議会」を設立し、それぞれ、毎年会合を開いています。
いずれも、去年(2021年)とおととし(2020年)は、新型コロナの影響で書面での開催となり、3年ぶりとなることし(2022年)は合同での開催となりました。
きょうは、最近の国内や海外をとりまくテロやサイバーテロの情勢について、県警・警備企画課の佐藤裕志(さとう・ゆうじ)捜査管理官が説明し、ニューヨーク同時多発テロをはじめとする国際的テロを振り返ったほか、最近では、日本政府が中国やロシア、北朝鮮をサイバー攻撃を行っている国と指摘し非難していることや、日本でも、事業所のコンピュータなどをウイルスに感染させて使用不可能にし、元に戻すため法外な金銭を要求する「ランサムウェア」型のサイバー攻撃が増えている現状を紹介しました。
佐藤捜査管理官は「大企業や都会だけの話ではなく、地方や中小企業も十分ターゲットになるので、日頃のセキュリティ対策を万全にする必要がある」と呼びかけました。
また、和歌山県警の大野矢雄(おおの・ちかお)警備部長は 「テロやサイバーテロを許さない地域社会の実現は、警察のみの対策では不十分で、皆さんとの緊密な連携が必要だ」と述べました。
警察庁の調べによりますと、ことし9月現在、全国のランサムウェアの相談件数は114件で、去年1年間の146件に迫っていて、中小企業や製造業が多くなっています。