チョウザメの“超メス”の存在を証明、近畿大・世界初
2022年10月02日 18時22分
新宮市の近畿大学水産研究所のチョウザメ研究グループが、このほど、「メスだけを生む“超メス”」の存在を世界で初めて証明しました。これは、新宮実験場の木南竜平(きなみ・りゅうへい)助教や稻野俊直(いねの・としなお)准教授のグループの成果で、将来のキャビア生産の効率化につながると期待されています。
元来、チョウザメは、メスとオスが同じ割合で存在しますが、生殖腺(せいしょくせん)が発達するまでの数年間は外見で判別できず、その間は、キャビアを生産できないオスも飼育し続ける必要があり、養殖の効率の悪さとして課題となっています。
今回の発見で、超メスだけを選別し、育成して採卵できれば、メスだけの飼育が可能となり、キャビア生産に向けたチョウザメ養殖の飛躍的な効率化が期待されています。
近大では、これまでに、チョウザメの稚魚に与えるエサで、個体をメス化することにも成功しています。