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あいサポーター研修 企業・団体に浸透へ

2022年08月30日 18時26分

社会福祉・医療

障害のある人へのちょっとした手助けや配慮を実践する人材「あいサポーター」の育成をはかろうと、和歌山県はきのう(8/29)、企業や団体の担当者向けに研修会を開きました。

あいサポーター研修の様子(2022年8月29日・県民文化会館5階・大会議室で)

和歌山県では、2016年から障害の特性や障害者の困り事などに対する県民の理解を深めようと、「あいサポート運動」を展開していて、研修を受けた人は「あいサポーター」となって障害者への配慮や、運動の周知を実践します。

きのう和歌山市の県民文化会館で開かれた研修会には、企業や団体の研修担当者ら15人が参加し、県障害福祉課の職員から、障害の種類や、和歌山県内の障害者の現状、障害者の思いや、合理的配慮のあり方などの説明を受けました。

研修では、和歌山県の障害者手帳を持っている人はおよそ7万4千人で、県民の12人に1人は、何らかの障害があることが指摘され、障害者の切実な思いとして、「点字ブロックの上にものを置いたり、自転車をとめたりしないでほしい」「災害時に緊急情報がわかるよう表示を設置してほしい」「過敏症のためマスクが付けられない場合があることをわかってほしい」といった声があることが紹介されました。

また、障害者差別解消法の改正で、今後2年以内に、障害者への合理的配慮が、民間事業者にとっても法的義務となることが指摘され、具体的な内容として、誘導する際の車いす使用者への補助や、窓口での手話、筆談、読み上げなどが示されました。

また、県は、あいサポート運動の推進に取り組む企業や団体を募集していて、研修会では、参加した担当者に対し、あいサポート企業・団体への認定を職場に働きかけるよう呼びかけていました。

研修に参加した浅川組運輸・管理部の安田悠莉(やすだ・ゆうり)さんは、「会社に届いた案内を見て初めてあいサポート制度を知りました。障害者への声のかけ方など、まったく知らなかったことが聞けたので、これから行動に移していきたい。同僚にもこの講習を受けてほしいと思うので、会社に薦めたい」と話しました。

研修会の講師を務める山門さん

研修で内容を説明した県障害者福祉課の山門茜(やまかど・あかね)さんは、「手助けする際には、相手が必要としているかどうかなど、障害のある人の気持ちを尊重した上で、実践することが大事だと思う。企業や団体が取り組むことで、働いている人が生活の場でも、サポートしてくれるようになるので、一つでも多くの企業や団体に参加してもらいたい」と呼びかけました。

和歌山県が制度を導入してから6年が経過し、あいサポーターの研修を受けた人は、今年7月末までに2万3219人、認定を受けて、あいサポート運動に取り組んでいる企業と団体はあわせて42で、コロナ禍で研修の実施件数が伸び悩む中、県は「今後、さらに企業や団体の参加を増やしていきたい」と話しています。

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