県・社会教育委員会議が読書文化の醸成で提言書

2022年08月24日 11時50分

教育社会

和歌山県の社会教育に関する課題を外部の有識者による委員が話し合う県・社会教育委員会議が、子どもから大人まで幅広く読書に親しむ文化を醸成するための提言書をまとめ、きょう(24日)県教育委員会に提出しました。

清水教育企画監(右)に提言書と冊子を手渡す藤田議長(左)(8月24日・和歌山県庁南別館)

県・社会教育委員会議は、法律に基づいて県教育委員会が設置し、外部の有識者12人がおよそ2年間かけて1つのテーマを審議し、県の教育行政や生涯学習などの施策に役立てるよう、県教育委員会に提言しています。これまでに、子どもと大人が一緒になって子どもの成長を支える地域づくりや、子供の貧困や多様な学習ニーズに基づく学び直しなどについて提言してきました。

今回は、読書文化の醸成に向けて、おととし(2020年)の11月からことし(2022年)6月にかけて6回会議を開いて委員が審議したり、フォーラムを開いたりして提言書をまとめました。

それによりますと、赤ちゃんと絵本との出会いや、幼児から小学校低学年までの児童が大人の読み聞かせに沢山触れること、小学校高学年以降は図書館や電子図書などで自分から読書を楽しむとともに、読書を通じた人との交流促進など、子どもの成長過程に合わせた読書習慣のモデルが示されています。あわせて、子どもだけでなく、大人も絵本を読んだり、読書に関するイベントに参加したりすることで、子どもとの対話を増やす提案をしています。

提言書を提出した県・社会教育委員会議の藤田直子(ふじた・なおこ)議長は「県内の図書館は触れ合いの場所としての用途もあり、親子で活用してもらうとともに、家庭でも本を通じた親子の会話を増やしてほしい」と話しています。

これを受け、県教育委員会の清水博行(しみず・ひろゆき)教育企画監は「読むことで人生が豊かになることを教育現場を通じて県民と共有し、子どもも大人も読書する文化を醸成するような施策に活かしたい」と話しています。

冊子「読書文化の醸成に向けて」

県教育委員会では、提言書をもとに写真やイラストをふんだんに使った冊子を作成し、県内の図書館や公民館、公立学校、社会福祉協議会などで配布し、広く一般の人も見られるようにしています。

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