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犯罪被害者支援で連携 和歌山弁護士会×和歌山地検 

2022年08月17日 18時32分

社会

犯罪被害者への支援で和歌山弁護士会と和歌山地方検察庁が連携して対応することになり、きょう(8/17)、申し合わせ事項書の締結式が行われました。

2022年8月17日・和歌山弁護士会4階大会議室で

和歌山弁護士会では、2010年4月から犯罪被害者無料法律相談を実施していますが、犯罪被害者やその遺族が、直接、弁護士会にアクセスする必要があるなどハードルが高く、利用が伸び悩んでいることから、犯罪被害者から被害状況を聞き取る検察庁に連携を呼びかけ、今回の締結となったものです。

今後は、犯罪被害者から被害状況を聞き取った検察官が、弁護士会の無料法律相談の希望を取り次ぐことで、弁護士会が担当の弁護士を速やかに選定し、迅速に必要な支援ができるようになるとしています。

きょう午後、和歌山弁護士会館で開かれた申し合わせ事項書の締結式では、和歌山弁護士会の山岡大(やまおか・だい)会長と和歌山地方検察庁の宮地佐都季(みやじ・さつき)検事正が署名し、書類を取り交わしました。

この後、挨拶した和歌山弁護士会の山岡会長は、「犯罪が起きた場合、これまでは、被疑者を当事者として、適切な刑罰が科されるように、検察官と弁護人がぞれぞれの立場で活動してきたが、犯罪被害が発生した場合には、被害者も当事者となる。今回の合意で、より一層、犯罪被害者の権利・利益を保護するため、弁護士会として、検察庁との連携をはかっていきたい」と述べました。

挨拶する山岡会長

また、和歌山地方検察庁の宮地検事正は、「検察にとって、捜査・公判を通じて、遺漏なく被害者に寄り添い、その支援を行うことは極めて重要なことで、事件を通じて被害状況を把握している検察官が、被害者に代わって相談の希望を弁護士会に伝えることで、円滑な支援につながり、きめ細やかな精神的なケアができるようになると期待している。今後、弁護士会と連携して積極的な運用をしていきたい」と述べました。

挨拶する宮地検事正

今後、和歌山地検は、犯罪被害者に対し、弁護士への相談を希望するかどうか、積極的に確認することにしています。

一方、和歌山弁護士会には、犯罪被害者支援の相談にあたる弁護士として必要な研修を受けた29人の名簿登載弁護士がいて、検察庁から相談希望の連絡があった場合には、すぐに対応できるように体制を整えています。

和歌山弁護士会・犯罪被害者支援委員会によりますと、示談の申し入れを受けた被害者から相談が寄せられるケースがあり、「示談を受けていいのか」、「金額は適切か」といった質問が多く聞かれるということです。

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