「白浜ゴルフ倶楽部」白浜開発、民事再生法適用申請

2022年07月26日 18時26分

社会経済

老舗ゴルフ場の「白浜ゴルフ倶楽部」を経営する白浜開発はきのう(7/25)、和歌山地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、保全命令と監督命令を受けました。

白浜開発は、1955年10月に設立したゴルフ場運営業者で、翌年、開場した「白浜ゴルフ倶楽部」は、南紀白浜温泉のある白浜町の丘陵地にあり、温泉付きのクラブハウスや、白良浜が一望できるレストランを併設するゴルフ場には、白浜に保養所のある企業や関西圏の観光客が訪れ、1992年9月期には、年間収入が8億5000万円にのぼりました。しかし、90年代以降は、長引く景気の低迷とゴルフ人口の減少で、売り上げ・収益ともに低調に推移し、2011年には、東日本大震災や紀伊半島大水害の発生で、コンペの自粛が相次ぎ、来場者数はおよそ2万1千人にとどまり、2011年9月期の年間収入はおよそ2億700万円にまで落ち込みました。その後も会員の高齢化や設備の老朽化に伴い、集客に苦戦するなか、2020年以降は、新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛で利用客が減少しました。近隣のゴルフ場が閉鎖したことに伴い入場者数が回復傾向を見せたものの、不透明な先行きから業績回復のめどが立たないため、スポンサーからの支援を受け、民事再生手続きによる再建を目指すことになりました。

負債は、債権者およそ490人に対しておよそ9億5700万円です。

「白浜ゴルフ倶楽部」は、現在も営業を継続中で、スポンサーとして、株式会社・わたらせ温泉が支援の意向を表明しています。

申請代理人は、大阪市の堂島法律事務所所属の片岡牧(かたおか・まき)弁護士ら2人で、監督委員には、和歌山市のパークアベニュー法律事務所代表の中川利彦(なかがわ・としひこ)弁護士が選任されています。

債権者集会は、あさって7月28日の午後2時から紀南文化会館1階・展示ホールで開かれます。

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