6月県議会・和歌山南陵高校問題の一般質問相次ぐ

2022年06月14日 16時34分

事件・事故政治教育社会

教職員への賃金未払いや保護者への就学支援金未返還など、学校運営での問題が相次いでいる日高川町(ひだかがわちょう)の私立・和歌山南陵(なんりょう)高校について、きょう(14日)開かれた6月定例県議会で、議員から県の対応を尋ねる一般質問が相次ぎました。

このうち、改新クラブの片桐章浩(かたぎり・あきひろ)議員は、今月(6月)3日に、末松信介(すえまつ・しんすけ)文部科学大臣が、和歌山南陵高校の問題について「大変遺憾なことで、文科省としても必要な指導助言を行っていきたい」と述べたことについて、私立学校を所管する和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事に見解を求めました。

仁坂知事は「県も再三指導や聞き取りを行っているが、学園側は説明責任を果たしておらず、極めて不適切な対応と言わざるを得ない。末松大臣の発言のとおり、大変遺憾だ」と南陵学園側の対応を改めて非難した上で、「学校経営に乗り出すためには、よほどの確固たる財政基盤と社会的名声を背負った企業が、立派な理念を持った教育者を擁して、やってもらわないと困る」と所見を述べました。

また、共産党県議団の楠本文郎(くすもと・ふみろう)議員も「就学支援金を返還しないのは公金の着服となるし、返還が遅れたとしても、他に流用していたら不正流用にならないか。このほかにも、寮のガスが止められて生徒に入浴や夕食が提供できない問題や、日高川町への水道料金の滞納などといった問題もある」と指摘し、県当局に学園側への監督指導を強く求めました。

このほか、きょうの一般質問では、自民党県議団の山家敏宏(やまが・としひろ)議員が大阪・関西万博に向けた交通アクセスの利便性向上などについて、無所属の会の中西徹(なかにし・とおる)議員が肥料の価格高騰の影響を受ける農業者への支援などについて、それぞれ県当局の考えをただしました。

和歌山放送ラジオでは、きょうの県議会・一般質問のもようを、このあと午後9時半から録音ダイジェストでお伝えします。

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