和歌山刑務所と四箇郷小学校が傷んだ学校図書の修復で協定

2022年06月06日 14時35分

教育社会

和歌山刑務所の女性受刑者が、近隣の和歌山市立四箇郷(しかごう)小学校の傷んだ学校図書を修復する社会貢献作業をあらたに行うこととなり、きょう(6日)和歌山刑務所と四箇郷小学校が協定を締びました。このような取り組みは、全国的にも珍しいということです。

協定書を交わす石神校長(左)と浦方所長(右)(6月6日・和歌山刑務所)

全国の女性刑務所のひとつ和歌山刑務所では、無償で労務を提供する「社会貢献作業」に取り組み、女性受刑者が、寄附された髪の毛から医療用ウィッグを作る際の仕分け作業を刑務所内の白百合美容室で行っているほか、和歌山市内の病院に入院するがん患者のためにタオル帽子の製作を行っています。

今回、あらたに加わったのは、四箇郷小学校の傷んだ学校図書の修復作業で、これまで学校のPTAによる有志が行ってきましたが、作業が追いつかなくなったため、和歌山刑務所の女性受刑者が担当することになったものです。

きょう、和歌山刑務所の浦方亀世(うらかた・きよ)所長と四箇郷小学校の石神和弘(いしがみ・かずひろ)校長が協定書を交わしました。浦方所長は「受刑者が社会貢献作業に従事することで、自分にも出来る社会に役立つ行いに目を向けて欲しい」と話しています。

石神校長は「校内で追いつかなくなってきた作業を和歌山刑務所が担ってもらえて有難い。児童と地域との繋がりが一層深まり、女性受刑者の社会復帰の一助にもなれば」と話しています。

傷んだ図書を修復するルーパーテープと木工用ボンド(イメージ)

学校図書の修復作業は、刑務官の指導のもと、専用のテープと木工用ボンドを使って、女性受刑者2~3人ほどで、月に1回程度行われる予定です。  

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