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陸奥宗光の記念誌発刊 県内図書館などに配布

2022年05月30日 20時11分

歴史・文化

明治時代に外国との不平等条約を改正し、近代日本の礎を築いた和歌山市出身の政治家、陸奥宗光(むつ・むねみつ)の銅像が和歌山市の岡公園に建立されてから50年となるのを記念した冊子がこのほど完成し、和歌山県内の図書館に寄贈されました。

記念誌を手に記念撮影する実行委員会のメンバー

これは、陸奥宗光の銅像が和歌山市の岡公園に建立されて去年で50周年を迎えたことを記念して、陸奥宗光外務大臣の功績を教育に活かす実行委員会が発刊したものです。

記念誌は、全編カラーで100ページ以上にのぼり、小中学生への出前授業など、実行委員会の活動を紹介した記事を掲載してこれまでの会の歩みをまとめているほか、陸奥宗光のエピソードに関連して、父の伊達宗広(だて・むねひろ)や妻の陸奥亮子(むつ・りょうこ)らも紹介されています。

また、記念誌には、外務省の桜を和歌山市の岡公園に移植した当時、外務大臣を務めていた岸田文雄(きしだ・ふみお)首相や現職の林芳正(はやし・よしまさ)外務大臣らが挨拶文を寄せていて、表紙の題字には、1888年にメキシコとの間で締結し日本にとって初めての平等条約となった「日墨修好通商条約」に署名された陸奥の直筆が使用されています。

陸奥宗光が記した文字が表紙に

実行委員会の監査を務める宮本凱夫(みやもと・よしお)さんと理事の西廣真治(にしひろ・しんじ)さんは、実行委員会の監査を務める宮本凱夫(みやもと・よしお)さんは、「自画自賛になりますが、見た瞬間、素晴らしいと思いました。この記念誌をじっくり読んでもらい、和歌山県に立派な偉人がいることを知ってもらい、もっと夢や希望、自信や誇りを持って進んでほしい」と話し、理事の西廣信治(にしひろ・しんじ)さんは、「活動する中で、子どもたちに知られていないケースもあったので、伝えてきてよかったなと思います。まだまだ浸透していないので、これからも活動を続け、誇りを持てる和歌山であることを知ってもらいたい」と話しました。

800冊発刊された記念誌は、国会図書館や外務省の外交資料館のほか、県内に56あるすべての公立図書館や図書室、それに県内の自治体などに寄贈されます。

実行委員会・副会長の臼井康浩(うすい・やすひろ)さんは「これまでは、教科書に載っている不平等条約を改正したことを強調してきましたが、今後は、明治の三大改革、教育・税制・兵制の改革のうち、教育と税制の2つを主導したことを公教育の中で教えてもらえるよう、これから、まずは私たちが勉強し、発信していきたい」と抱負を語りました。

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