【水道橋崩落】水道用橋の復旧工事ほぼ完了 送水再開
2022年05月19日 18時57分
去年10月、崩落し、水道水を送れなくなっていた和歌山市の紀の川にかかる水道用の橋の復旧工事がほぼ終わり、和歌山市はきょう(5/19)、228日ぶりに本来の水道管での送水を再開しました。今後、六十谷橋に設置されている仮の水道管を撤去するなどして、来月(6月)中旬には、通行が可能となる見込みです。
和歌山市では、去年10月3日、紀の川にかかる全長546メートルのアーチ型の水道用の橋の中央部分がおよそ60メートルにわたって突然、崩れ落ち、北部地域のおよそ6万戸で1週間にわたる断水が発生しました。
その後、並行して紀の川に架かっている六十谷橋に仮設の送水管を設置して水を送っていましたが、このほど、崩れ落ちた送水管と橋のアーチ部分の架け替え工事、それに崩落しなかった部分の補強が完了し、きょう午前10時から、2本の送水管のうち、1本で送水を始めました。
和歌山市は、きょう中に六十谷橋に設置した仮設の送水管の水を止めた上で、今後、撤去作業を進め、問題がなければ、もう1本の送水管についても利用を開始する予定です。
現在、仮設の水道管が設置されているため全面通行止めとなっている六十谷橋については、来月(6月)中旬の解除を目指しています。
送水の一部再開を受けて和歌山市 上・工業用水管理課の得津雅夫(とくつ・まさお)課長は、「出水期が始まる6月中旬までに工事が終われるかどうか、心配でしたが、メドがたってほっとしています。これから六十谷橋の利用再開を含めた完全復旧に向けて、気を緩めずにしっかり頑張っていきたい」と述べました。
ところで、崩落事故の調査を行っている和歌山市は、これまでに、今回の崩落の原因がつり材の腐食による可能性があるとみていて、復旧工事では、崩落した部分のつり材の太さを2倍にしたほか、崩落しなかった部分のつり材も補強しました。