県立医大・入試に産科など不足診療科の特別枠設置

2022年05月17日 18時02分

社会福祉・医療

和歌山県立医科大学は、県内で医師不足が深刻な産科や小児科、精神科の人材を育てるため、来年度(2023年度)の入試から、医学部の県民医療枠20人のうち5人程度を、産科や小児科、精神科などの医師を育成する募集枠に充てる事になりました。

定例記者会見での仁坂知事(5月17日・和歌山県庁)

県内では、お産を担当できる産科医の不足で、有田(ありだ)や新宮(しんぐう)の医療圏の拠点病院で分娩の受付が一時出来なくなる事態が発生しました。

県では、今後、県内の医療機関に従事する県立医科大学・県民医療枠の学生を確実に育成することで医師不足に備えようと、来年度の入試から5人程度の特別枠を設置するものです。

募集する県民医療枠の20人のうち、産科の特別枠は学校推薦型選抜に3人程度、小児科や精神科などの不足診療科の特別枠は一般選抜に2人程度それぞれ割り当てます。いずれも全国から募集し、返還免除付きの修学資金の対象となっています。

和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は「県内だけでなく全国的にお産が担当できる医師や、小児科・精神科医の不足が深刻だ。有田や新宮での分娩停止は地域特有の事情ではない。行政が出産や子育てを呼びかけ、国にも再三医師不足解消を訴えているのに、これではおかしな状況だ。抜本的な対策として特別枠を設置した」と話しています。

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