和歌祭四百年・祭の始まりを告げる「鉦おろし」

2022年05月01日 12時23分

歴史・文化

紀州東照宮の例大祭「和歌祭(わかまつり)」の始まりを知らせる「鉦(かね)おろし」の神事が、きょう午前、東照宮の楼門前(ろうもんまえ)で行われました。

ことしの「鉦おろし」のもよう(5月1日・和歌山市和歌浦・紀州東照宮)

鉦おろしの神事は、毎年5月1日の午前8時に行われ、鉦と太鼓の音を合図に、お膝元の和歌浦の人々が本格的に祭の準備を始めます。

今日は朝から雨の中、鉦と太鼓を担当するおよそ15人が集まり、和歌の浦を見下ろす東照宮の楼門前で、鉦と太鼓を高らかに打ち鳴らして、今月15日に行われる和歌祭の始まりを知らせたあと、早速、装束の手配を始めるなど、準備にとりかかりました。

鉦と太鼓のリーダー・木村純生さん

鉦と太鼓のグループのリーダー・木村純生(きむら・すみお)さん62歳は「鉦おろしは祭の開始を告げる大事な神事です。きょうは一定のリズムでしたが、神輿が東照宮の石段を下るときはテンポを上げて気分を高揚させます。ことしは四百年の節目ですが、普段通り、無事に祭が行われるよう努めます」と話していました。

きょうはこのほか、和歌浦漁港の直売施設「おっとっと広場」に和歌祭のブースが開かれ、和歌山市駅ビル「キーノ和歌山」では鉦と太鼓の実演も行われました。

今年の和歌祭は、今月15日に行われ、東照宮の急峻な石段での勇壮な「神輿おろし」や、和歌山城周辺での「渡御行列」で最高潮を迎えます。四百年の節目となる今年は、特別ゲストに、時代劇「暴れん坊将軍」で主役の徳川吉宗(よしむね)を演じた、俳優の松平健(まつだいら・けん)さんを迎え、紀州藩の大名行列の一部が再現されます。

和歌祭は、徳川家康(とくがわ・いえやす)をまつる、和歌山市和歌浦(わかうら)の紀州東照宮の例大祭で、東照宮創建翌年の1622年に始まりました。

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