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県・公文書偽造や事務処理放置などで2人を停職処分

2022年03月24日 17時48分

事件・事故政治

就労支援準備事業で公文書を偽造して勝手に決裁を行ったり、生活保護法に基づく事務処理を放置したなどとして、和歌山県は、きょう(24日)付けで、当時、本庁の福祉保健総務課に勤務していた上司と部下の2人の男性職員を、停職の懲戒処分にしました。

処分されたのは、現在、日高振興局健康福祉部の副部長を務める52歳の男性と、現在、本庁の商工観光労働総務課で副主査を務める34歳の男性職員で、2人は、かつて福祉保健総務課で上司と部下の関係でした。

県・監察査察課の調べによりますと、上司は、班長や課長補佐をしていた2018年度から2020年度の間、生活困窮者に社会支援事業の場を提供する事業者への委託費用を支出する手続きを行う際、決裁書類に会計課長や副課長、班長の苗字と同じ印鑑を購入して勝手に押印したほか、知事の印鑑をもらう部署でも、押印する職員のスキを見て勝手に押印して提出し、委託料およそ70万円を不正に公金から支出させたものです。このほか、生活保護法に基づく指定医療機関に関するおよそ160件の申請の決裁を放置したり、決裁書類の一部を棄てたりしていました。

一方、部下は、2019年度から2020年度にかけての生活保護法に基づく指定医療機関に関するおよそ260件の事務処理を怠るなどし、上司もそれを黙認していました。

部下の後任の職員が、引き継ぎの際、事務処理の滞りに気付いたことから、上司の不正もあわせて発覚しました。2人は県の事情聴取に対し、多忙や事務処理の苦手意識を理由にあげています。

県は、いずれも地方公務員法に違反するとして、上司に停職6か月、部下に停職1か月の処分を、また、当時の管理監督者2人に訓告の処分をそれぞれ言い渡しました。

記者会見で陳謝する福祉保健総務課の小峰課長(3月24日・和歌山県庁)

県・福祉保健総務課の小峰伸也(こみね・しんや)課長は、きょう午後、県庁で開かれた記者会見で陳謝し、再発防止と県民の信頼回復に努めることを誓いました。

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