「点字ブロックの日」啓発 盲学校が駅構内放送で呼びかけ

2022年03月19日 18時39分

イベント教育社会福祉・医療

世界で初めて点字ブロックが岡山市にできた日にちなんで制定された「点字ブロック」の日のきのう(3/18)、JR和歌山駅で目の不自由な児童・生徒によるアナウンスが流れ、点字ブロックの大切さを訴えました。

点字ブロックの日をアピールする県立盲学校の児童・生徒(2022年3月18日)

県立和歌山盲学校では、毎年、「点字ブロックの日」にあわせて育友会が中心となって街頭啓発を行ってきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大でこの2年間、活動できていませんでした。

こうした中、盲学校の生徒会が、鳥取県で行われている事例を参考に、視覚障害者がいつでも点字ブロックを安心して利用できるよう、JR西日本和歌山支社に協力を依頼して実現したものです。

きのう午後、和歌山市のJR和歌山駅では、県立和歌山盲学校の生徒と児童あわせて4人が「3月18日は点字ブロックの日です」と呼びかけ、JRの協力で、点字ブロックの上に荷物を置いたりブロックの上で立ち止まらないよう盲学校の児童・生徒が呼びかけた音源が、今後、駅構内で放送されることを説明しました。

県立和歌山盲学校理療科2年の髙居稔也(たかい・としや)さん29歳と保健理療科2年の伊藤智之(いとう・さとし)さん20歳は、「ぼくら視覚障害者にとって、点字ブロックがどれだけ大事かを知ってもらういい機会になればと思い、呼びかけました。駅以外にも点字ブロックはあるので、これをきっかけに、意識してもらえれば」と話していました。

県立和歌山盲学校の堂本淳也(どうもと・あつや)校長は、「点字ブロックは、盲学校の児童・生徒にとって、とても大切なもので、皆さん、わかっていても、つい点字ブロックの上にものをおいてしまうと思うので、駅でこの放送を聞いてもらうことで、街の中でも気を付けてもらえれば。今後も継続していけるよう働きかけていきたい」と話しました。

JR和歌山駅・駅業務課の梅田知佳(うめだ・ちか)さんは、「点字ブロックの啓発は日々行っているので、今回、盲学校から声掛けしてもらえたのはうれしいし、今後も是非、続けていきたい」と話していました。

県立和歌山盲学校の児童・生徒による点字ブロックの大切さを訴える呼びかけが放送されるのは、JR和歌山駅と紀伊駅を除く県内のきのくに線と和歌山線のあわせて72の駅で、期間は、今月(3月)31日までとなっています。

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