福島県沖地震「南海トラフ地震との関係なし」気象台長
2022年03月17日 22時09分
昨夜(3/16)発生した福島県沖の地震について、和歌山地方気象台の石井嘉司(いしい・よしもり)台長は、「南海トラフ地震とは、地震を発生させるプレートが違うので、直接関係することはない」としながらも、あらためて住宅の耐震化や停電への備えなどを呼びかけました。
昨夜11時36分頃、発生した地震の震源は、福島県沖で、震源の深さは57キロ、地震の規模を示すマグニチュードは7・4と推定されています。
この地震について、石井台長は、「深さが57キロなので、太平洋プレートの内部で起きた地震で、東日本大震災の余震の活動域内で発生している」と指摘した上で、南海トラフ巨大地震との関連について、「今回起きた地震は、太平洋プレートと陸のプレートとの間で起きた地震。南海トラフ地震は、フィリピン海プレートと陸のプレートの間の地震で、地震を発生させるプレートが違うので、直接関係することはないと考えている」として、今回の地震が、南海トラフ地震を誘発するような直接の影響はないという見方を示しました。
ただ、南海トラフの地震は、今後、30年以内の発生確率が70%から80%とされていて、和歌山地方気象台の石井台長は、「今回、発生した震度6強規模の地震だと、がけ崩れや建物の倒壊が発生する可能性が出てくる。南海トラフ地震でも、和歌山県は、震度6から7に見舞われると想定されているので、そうした揺れが夜に発生することに備えてまずは住宅の耐震補強や家具の固定、停電に備えて懐中電灯などの明かりを身近に置いておく必要がある。そして、こうした地震があるたびに、ラジオに電池が入っているかなど、自らの備えを確認してほしい」と呼びかけました。
昨夜、福島県沖で発生した、最大震度6強の地震では、広い範囲で揺れが発生し、和歌山県内では、紀の川市とかつらぎ町で震度1を観測しています。