井出益弘議員・登壇 関西広域連合議会3月定例会
2022年03月05日 18時27分
和歌山を含む近畿2府4県と、その周辺の府県などの議会で構成する関西広域連合議会の3月定例会がきょう(5日)、大阪市の大阪国際会議場で開かれ、一般質問で、和歌山県議会・自民党県議団の井出益弘(いで・ますひろ)議員が登壇し、広域交通インフラや太平洋新国土軸について、当局の考えをただしました。
この中で、井出議員は、新型コロナウイルスの感染収束後に予定されている大阪関西万博やワールドマスターズゲームズ関西の開催を見据え、関西全体を結ぶ交通網の一つである鉄道インフラの整備について、リニア中央新幹線などの高速鉄道網を含めた中長期的な展望について、当局の考えをただしました。
これに対し、連合長の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)和歌山県知事が答弁し、「関西万博に訪れた外国人が、スムーズに関西各地へ移動するためには、鉄道網の整備が大切。そのため、政府に対し、万博開催に伴う交通インフラの整備を申し入れたところ、なにわ筋線の建設や大阪メトロ中央線の延線が認められたほか、広域連合としては、北陸新幹線の一日も早い全線開業や、リニア中央新幹線の大阪までの一日も早い開業に向けて、今後も働きかけていく」と述べました。
また、井出議員は、「新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京一極集中の脆弱性が明白になり、多軸型の国土構造の必要性が明らかになった」と指摘した上で、東海から紀伊半島、淡路、四国、九州中西部のおよそ800キロをつなぐ太平洋新国土軸について、「分権型社会を先導する関西を実現するために必要不可欠。なかでも和歌山と淡路島を結ぶ紀淡海峡ルートの早期実現が関西や日本の発展につながる」と強調し、当局の考えをただしました。
これに対し、仁坂連合長は、「紀淡海峡ルートについては、第二国土軸として、国全体のリダンダンシーを確保するとともに、西日本の大動脈の代替機能を持つことなど、4つの意義がある」とした上で、「広域連合として、紀淡海峡ルートを含む太平洋新国土軸の早期形成に向けて機運の醸成を図りながら、国へ強く働きかけるなど、粘り強く努力していく」と述べ、実現に向けて今後も取り組む考えを強調しました。