【新型コロナ】ワクチン2回目接種 半年後に抗体値低下
2022年03月04日 18時56分
新型コロナウイルスのワクチン接種を2回受けた人であっても、半年以上経過すると、高齢になるほど、抗体値が低下する傾向にあることが和歌山県の調査でわかりました。
県は、新型コロナウイルスワクチンを接種した県内の高齢者施設で働く職員と入所者あわせておよそ100人を対象に、2回目ワクチン接種の1ヶ月後から抗体値を調べています。
2回目のワクチン接種から半年経って行われた今回の検査の結果を、1ヶ月後の検査と比べると、ワクチン接種により現れるとされる中和抗体の値、S抗体値が陰性となった人が1ポイント増えて全体の2%となったほか、十分な抗体が獲得できない可能性がある人も1ポイント増えて11%となりました。
一方、S抗体値が、十分な抗体の量を示した人は28%で、ワクチン接種の1ヶ月後に比べて、27ポイントの大幅減となりました。
このことから、ワクチンを接種したことで得られる抗体は、半年以上経過すると減少し、特に高齢になるほど、その傾向が顕著に表れることがわかりました。
県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「接種後、時間が経つに連れて抗体値が減少しているので、重症化予防が期待される3回目の追加接種をできるだけ受けていただきたい。ただ、たとえ3回接種しても、感染する人はいる。特に基礎疾患のある高齢者は、感染する可能性があるという意識を持って感染予防対策を徹底してほしい」と話しました。
また、第6波では、保育所や小学校でクラスターが相次ぐなど、子どもの間に感染が広がっていて、今後、5歳から11歳までの子どもに対するワクチン接種も始まります。
これについて、野尻技監は、「感染拡大や重症化の防止に一定の効果があると思われる」とした上で、「かかりつけ医や家族で相談して接種するかどうかを決めてほしい」と呼びかけています。