パナソニック・紀の川市でEV用電池量産へ
2022年03月01日 17時01分
大手電機メーカーのパナソニックは、開発を進めている電気自動車用の新型リチウムイオン電池の供給を2023年度の後半に始めると発表しました。
パナソニックによりますと、まずは、アメリカの電気自動車大手・テスラに向けた生産を想定し、紀の川市の工場に2つの量産ラインを設ける方針で投資額は数百億円規模とみられます。
このリチウムイオン電池は、現在の主力製品と比べて直径が2倍以上、容量はおよそ5倍と大幅に増え、車に積み込む電池の数を減らし、航続距離を2倍程度伸ばせるということです。パナソニックは、和歌山の工場で既に建屋の改修を始めていて、量産ラインでは、電池の安全性の検証や生産効率の向上にも取り組むことにしています。
和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は「世界各国がカーボンニュートラルを推進するなか、電気自動車市場は今後大きな成長が期待され、蓄電池の世界市場は、今後10年間で数倍になるともいわれている。最新鋭の車載用リチウムイオン電池の生産拠点が創業者・松下幸之助(まつした・こうのすけ)の生まれた和歌山県に置かれることは大変喜ばしく、本県経済に多大な好循環を生み出すものと期待している」と歓迎するコメントを出しました。