【新型コロナ】第6波の現状 こどもと高齢者の感染増加

2022年02月28日 11時28分

社会福祉・医療

感染者が相次ぎ、死亡する人も増えている新型コロナウイルス感染症の第6波について、和歌山県は、このほど(2/24)、現状をまとめて発表しました。

それによりますと、先月(1月)4日から始まった第6波について、今月(2月)19日までの感染者数1万4618人を年代別にみてみると、10代以下が全体の29・2%と3割近くを占めているほか、高齢者も10・6%で、第5波のときより全体に占める割合が高くなっています。

第6波で発生したクラスターは、今月20日の時点で118例にのぼっていて、最も多かったのが高齢者施設、次いで児童福祉士施設、学校、医療機関となっています。

新型コロナウイルスに感染した人のうち、第6波で肺炎を併発した人は、今月10日の時点で353人となっていて、およそ7割が60代以上ですが、30代以下の若者も1割いて、10歳未満でも肺炎になった子どもがいました。

第6波で死亡した人は、30代が2人いましたが、そのほかはすべて60代以上で、年代が上がるに連れ、感染者の死亡する割合が高くなっていて、90代以上では、感染した人の8・33%が亡くなっています。死亡した人のほとんどに基礎疾患があり、最も多かったのは高血圧でした。高齢で亡くなった人が多いことから、次に多かった基礎疾患は認知症で、次いで心血管疾患、糖尿病、脳血管疾患、呼吸器疾患、癌、腎疾患と続いています。

第6波の現状をまとめた県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「幸い、若い人は、初期に高熱が出るものの、3日くらいで症状がよくなる傾向がある。その一方で、高齢者は、基礎疾患があることから重症化し死亡する例が目立っている」と指摘した上で、第6波でも、発熱があり医療機関を受診したもののPCR検査を受けられなかった90代の男性が死亡した事例や、咳の症状が出てから受診するまでの期間が1週間もあった事例などを紹介し、あらためて早期の受診、そして診断と治療を訴えました。

また、第6波で感染が拡大している高齢者施設への対策として県が始めた、経口薬の投与や、中和抗体療法の導入とそれに伴うかかりつけ医の登録について、野尻技監は、「経口薬の投与は一定の効果が出てきているし、当初20程度あればと思っていた、かかりつけ医の登録が58にのぼっているので、今後の効果に期待したい」と話しました。

一方、これまで重症化した例のないこどもの感染について、野尻技監は、「症状が続くことに留意してほしい。小児の場合、高熱になりのどの痛みが強いため、水分がとれなくて脱水症状になりやすい」と指摘し、「こまめに水分を補給してほしい」と注意を呼びかけました。

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