有田地方に春告げるシロウオ漁、広川河口付近で

2022年02月27日 14時24分

歴史・文化

有田地方に春を告げるシロウオ漁が、湯浅町と広川町の間を流れる広川(ひろかわ)の河口付近で始まり、江戸時代から続く、伝統の四つ手網漁(よつであみりょう)を見ることができます。

シロウオの四つ手網漁(湯浅町)

シロウオは、体長5センチ前後のハゼ科の魚で、うろこがなく、透き通った体が特徴となっていて、この時期、産卵のために川を遡(さかのぼ)ります。

これを漁師が、川岸に組んだ高さ2メートルほどの櫓(やぐら)の上から、1人で操る四角い網を川に沈め、目で見ながら網を引き揚げ、すくい取るもので、この地方の春の風物詩となっています。

シロウオの四つ手網漁(広川町)

こうして獲られたシロウオは、地元の飲食店で、炊き込みご飯や卵とじ、かき揚げ、また、生きたまま食べる躍り食いとして提供され、この時期だけの春の味覚となります。

ところで、湯浅町では、来月(3月)21日まで、「紀州湯浅のシロウオ月間」として、写真コンテストを開催しているほか、湯浅駅ビルにある町立図書館や観光交流センターに小さな水槽を設置し、シロウオが泳ぐ姿を見られるようにしています。

一方、広川町では、来月12日・13日の午後と19日・20日の午前中に、四つ手網漁の体験や特産品の販売などを行う「シロウオ漁体験ふれあいイベント」が開催されます。

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