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松鶴家千とせさん死去・「黒あめ那智黒」のCMで人気

2022年02月17日 16時51分

社会

ジャズのスキャットに乗せた漫談で「わっかるかな?わっかんねぇだろうなぁ」の決めぜりふで一世を風靡し「黒あめ那智黒(なちぐろ)」のコマーシャルでも人気を博した昭和の漫談家・松鶴家千とせ(しょかくや・ちとせ)さんが、きょう(17日)入院先の東京都足立区(あだちく)の病院で亡くなりました。84歳でした。

松鶴家千とせさんは福島県の出身で、1953年に上京して「もう帰ろうよ」のセリフで爆笑をさらった東京漫才の松鶴家千代若・千代菊(ちよわか・ちよぎく)さんに入門し、1967年に三代目「松鶴家千とせ」を襲名しました。

童謡「夕焼け小焼け」にジャズのスキャットを織り交ぜて歌い上げながらユーモアをつぶやき、最後に「わっかるかな?わっかんねぇだろうなぁ」の決めぜりふで東京の寄席やレコードで爆発的なヒットを飛ばし、1976年には放送演芸大賞の漫談部門を受賞したほか、多くのコマーシャルにも出演しました。

そのひとつが、太地町(たいじちょう)に本社のある那智黒総本舗が明治10年・1877年から販売している「黒あめ那智黒」のコマーシャルで、おばあさんと黒人男性が楽しく踊る様子に千とせさんの陽気なスキャットが乗った作品で、1972年からおよそ11年にわたって関西や東海・四国などで放送され、那智黒飴の人気を押し上げました。那智黒総本舗では「訃報(ふほう)を聞き、社員の間でも千とせさんのコマーシャルの事が話題になりました。ご冥福をお祈りいたします」と話しています。

千とせさんは、最近でも東京の寄席に出演する傍ら、東京都足立区の北千住(きたせんじゅ)を拠点にインターネット放送を発信するなど活動していました。先月(1月)28日に体調を崩して足立区内の病院に入院し療養していましたが、きょう午前10時4分に心不全で亡くなりました。

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