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【新型コロナ】中和抗体療法、県内入居施設でも実施へ

2022年02月18日 18時41分

社会福祉・医療

和歌山県内にある高齢者などの入居施設で新型コロナウイルスの感染者数が急増していることを受け、県は、これまで入院患者に対して行ってきた中和抗体療法を、高齢者や障害者の施設に入居している人にも実施できるよう体制を整える方針を明らかにしました。

中和抗体療法を高齢者施設でも実施できる体制を説明する野尻技監(2022年2月16日)

中和抗体療法は、新型コロナウイルスに感染した、重症化する恐れのある軽症患者に対し、点滴で薬を投与する治療法で、2つある中和抗体薬のうち、「ゼビュディ」は、オミクロン株にも効果があるとされています。

和歌山県内では、これまでコロナ患者を受け入れている医療機関でのみ行われてきましたが、オミクロン株の流行で、第六波に入ってからこの1ヶ月余りの間に県内の高齢者と障害者の入居施設であわせて500人以上が感染していることから、県は、こうした施設に往診して中和抗体療法を含む治療を行う、かかりつけ医を新たに募集し、派遣する制度をつくることにしたものです。

新たに募集する、かかりつけ医は、中和抗体薬を入手するため、国が委託した機関に登録する必要があり、登録に際しては、投薬後の経過観察をはじめ、患者の容体悪化に対応できる体制の確保などの要件を満たすことが求められます。県は、こうした要件を満たして治療にあたるかかりつけ医に対し、協力金を支払う方針で、きのう(1/17)からかかりつけ医を募集しています。

また、県は、集団感染の兆しがみられる高齢者施設などに感染管理認定看護師を派遣し、施設内での感染拡大を防ぐ取り組みも始めます。感染管理認定看護師は、現在、県内に23人いて、県庁や保健所からの依頼を受けて派遣されることになります。

県福祉保健部の野尻孝子(のじり・たかこ)技監は、「こうした取り組みで、重症化と感染拡大の防止をはかり、入所者の命を守るとともに、入院医療機関の負担軽減をはかりたい」と話しています。また、中和抗体療法の実施に必要なかかりつけ医の登録については、「要件のハードルは高いが、20程度の医療機関に登録してもらえれば」と話しました。

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