加太淡嶋神社で「針祭」 針塚に5万本供養

2022年02月08日 18時42分

イベント歴史・文化社会

折れたり曲がったりして役目を終えた裁縫用の針を供養する「針祭(はりまつり)」がきょう(2/8)、和歌山市加太の「加太淡嶋(かだあわしま)神社」で行われ、およそ5万本の針が針塚に納められました。

針塚へ運ぶため針を三宝に移す巫女(2022年2月8日・加太淡島神社で)

「針祭」は、使い古した針に感謝し、裁縫の上達を祈願する神事で、裁縫の技術を伝えたとされる少彦名命(すくなひこなのみこと)をまつる加太淡嶋神社で毎年2月8日に行われています。

本殿で祝詞をあげて・・・

きょう午前11時から行われた「針祭」では、前田智子(まえだ・ともこ)宮司が本殿で祝詞をあげた後、3人の巫女が、全国から寄せられた縫い針やまち針など5万本の一部を、本殿脇の針塚まで運び、菜箸を使って針塚に納めました。

針塚の前で
針塚に針を納める巫女

今年も、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、和歌山県和裁協会の会員は参列しませんでしたが、参拝客やアマチュアカメラマンが神事の様子を見守りました。

去年に続いて疫病退散を踏まえて祝詞をあげた加太淡島神社の前田宮司は、「今年はコロナも3年目で、感染が広がっているので、参拝や見学の人が少ないかと思っていましたが、去年より多くの人に神事を見てもらえました。コロナはなかなかおさまりませんが、これ以上、広がらないよう祈っています」と話していました。

加太淡島神社では、来月(3月)3日、ひな人形を白木の舟に載せて海へ送る「ひな流し」の神事を、去年に続き、規模を縮小しながらも実施する予定です。

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