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ENEOS製油所撤退・仁坂知事「雇用確保とエネルギー構造の脱皮を」

2022年01月31日 19時21分

政治社会経済

有田市初島町(ありだし・はつしまちょう)にあるENEOS和歌山製油所が、来年(2023年)10月をメドに閉鎖されることについて、先週、東京のENEOS本社へ出向き存続を強く訴えた和歌山県の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事は、けさ(31日)の定例記者会見で「鉄鋼・石油・化学で7割を占める県の構造に出来るだけ新たなものを付け加えて、脱皮をしながら存続してもらいたい」と思いを述べました。

ENEOSへの思いを語る仁坂知事(1月31日・和歌山県庁)

今月(1月)25日、ENEOSの太田勝幸(おおた・かつゆき)社長が、有田市の望月良男(もちづき・よしお)市長に和歌山製油所の閉鎖の意向を伝えたほか、オンラインの記者会見でも表明しました。これを受け仁坂知事は、翌26日に上京し、太田社長に「次の展望を示して断固雇用を守って欲しい」と強く訴えました。

仁坂知事は太田社長との面談を踏まえて「社長は、跡地に太陽光パネルを敷き詰めて終わりにすることは考えておらず、脱皮を考えていない訳ではないと話していたが、具体的なアイデアは聞けなかった。鉱工業出荷額は県全体の2割弱、有田市だけで9割を占める大変大きな存在で、規模が縮小して存続するのでは意味が無いから、出来るだけ雇用規模を現況、またはそれ以上に膨らませるような、エネルギー構造の脱皮を求めたいし、それが和歌山県の悲願だ」と語りました。

有田市の望月市長(1月28日・有田市民会館)

和歌山製油所にはおよそ450人、関連会社には15社であわせておよそ900人の社員がいます。有田市の望月市長も雇用の維持や存続を求めて、県や国への働きかけを強化する考えを示しています。

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