県警察学校で卒業式「同期の絆が財産」「協調性活かす」
2022年01月28日 15時29分
和歌山県警察学校できょう(1/28)、初任科・長期課程生の卒業式が行われ、152期生の27人が、警察官としての第一歩を踏み出しました。
長期課程生は、主に高校卒業後、県警本部に採用された警察官で、去年(2021年)4月1日の入学後、10ヶ月にわたって、柔道や剣道、刑事訴訟法などを学んできました。
きょう午前10時から和歌山市木ノ本の県警察学校講堂で行われた卒業式に出席したのは、女性警察官6人を含む卒業生27人と県警の関係者だけで、新型コロナウイルス感染防止のため、今年も卒業生の家族の姿はありませんでした。
式では、卒業生を代表して和歌山東警察署に配属される大島友樹(おおしま・ともき)巡査23歳が、県警察学校の森下昌彦(もりした・あきひこ)校長から卒業証書を、県警察本部の遠藤剛(えんどう・つよし)本部長から配属辞令をそれぞれ受け取りました。
式典で、訓辞を述べた遠藤本部長は、初心を忘れず努力を続けるとともに、相手の立場に立って考え、好奇心とチャレンジ精神を持ち続けるよう呼びかけた上で、「いよいよ第一線で警察官としての人生を歩み始めることになりますが、一日も早く強さと優しさを兼ね備えた頼りがいのある警察官になってください」と述べました。
これに対し、大島巡査が謝辞を述べ、「厳しい学校生活でしたが、校長からは、立派な警察官像について、教官からは、警察官の基本となる動作や職務について、心と身体にしみこむまで熱心に教えてもらい、学校生活で築いた同期との絆は私たちの財産です。私たち一人一人が、和歌山県警察の一員であることを自覚し、県民の信頼と期待に応える、強さと優しさを兼ね備えた警察官になることを誓います」と決意を述べました。
式典の後は、警察学校の玄関前で卒業生が集合写真に収まっていました。
卒業生代表として謝辞を述べた和歌山東警察署に配属される大島巡査は、「東日本大震災の被災地で働いている警察官を見てこの仕事を選びました。警察学校では、私たちが危険な立場になったときに対応できるようにするため、体育の授業も厳しいもので、印象に残っています。これからは、県民の権利や命を守れるよう努めたい」と話し、和歌山北警察署に配属される嶋瑶子(しま・ようこ)巡査20歳は、「県民に信頼される警察官になりたい。新型コロナでなかなか家に帰れない中、同期の絆が深まったので、これから配属されますが、これからも互いに助け合い、ここで得た協調性を、職場の中でも活かしたい」と抱負を語りました。
この春、予定されている再編整備で、県内の警察署の数は14から12に減る予定で、卒業生はきょう付けで、有田と串本をのぞく県内12の警察署に配属され、警察官としての第一歩を踏み出します。