トルコのギュンゲン駐日大使が和歌山県を初めて訪問
2022年01月20日 19時44分
串本大島沖で起きたエルトゥールル号の遭難を契機に、130年あまりにわたって和歌山県と深い友好関係にある、トルコのコルクット・ギュンゲン駐日大使が、きょう(20日)就任後初めて和歌山県を訪問しました。
ギュンゲン駐日大使は、イスタンブール出身の53歳、1989年、トルコ外務省に入省後は、リトアニアやEUなどでの勤務や、駐エクアドル大使を務めたほか、去年(2021年)3月から駐日大使に就任しています。
来県初日のきょう、ギュンゲン駐日大使は、和歌山市吹上(ふきあげ)の県立博物館で開かれている特別展「和歌山と皇室―宮内庁三の丸尚蔵館(さんのまるしょうぞうかん)名品展―」を鑑賞し、竹中康彦(たけなか・やすひこ)学芸員の案内で、明治天皇が当時のオスマン帝国の皇帝・アブデュルハミト2世に贈った、金糸(きんし)とスパンコールによる宮廷刺しゅうで中央に菊の御紋(ごもん)が入ったテーブルクロスや、遭難翌年の1891年に樫野崎(かしのざき)灯台近くで営まれたエルトゥールル号遭難者の慰霊祭の写真など、和歌山とトルコの繋がりを表す展示物に見入っていました。
ギュンゲン駐日大使は「エルトゥールル号の事故は、トルコの歴史や日本との友好関係にとって非常に大事な出来事で、後世に引き継ぐ作品があることはとても嬉しい。新型コロナが収束した暁には、トルコ国民に是非とも日本と和歌山県を訪れて欲しい」と話しています。
ギュンゲン駐日大使は、このあと、和歌山県庁の仁坂吉伸(にさか・よしのぶ)知事を表敬訪問し、あす(21日)は串本町(くしもとちょう)に向かい、エルトゥールル号遭難慰霊碑で花を手向ける予定です。